「xeyes for Win」

昔ずいぶんUNIXを使っていた

 ずいぶん昔の話ではあるが、SUNのワークステーションの中古を手に入れたり、古いMacやもう遅くて使えなくなったWindows機などにUNIXをインストールしてサーバーなどの役目をさせて使っていた。まあ、筆者はUNIXなどいじったこともなかったのだが、いろいろと見よう見まねでやっていた。

 UNIXというのは、とにかくほとんどがフリーのオンラインソフト、助け合いの世界なのだった。だからさまざまな設定方法などもWebで探せば必ずある。誰もが困るから、ほかの人のために情報を公開したりしているのだった。そんなこともあって、なんとなくいろんなものを動かしていた。

 UNIXがいいのは、何もかも設定がテキストベースで行えるということ。設定ファイルをテキストエディターでいじればOK。とにかくうまくいかなければ、たいてい設定ファイルがミスっているか、ソフトのバグかのどちらかだ。…みたいな感じで非常に明確な世界。今のWindowsはしごく便利ではあるが、ブラックボックスな部分が多くて、たまに「UNIXみたいに設定ファイルをいじればすむのだったらいいのにな」なんて思うことも。

UNIXを使っていた頃、好きだった「癒し系」ソフト…カーソルを追う「目玉」

 おっと話は脱線したが、UNIXのウインドウシステム(WindowsのようなGUIなシステムがUNIXにもあるのだった)に「X-Windows」というものがある。これに「xeyes」というプログラムがあって、それがけっこう気に入っていた筆者なのであった。それは、デスクトップ上に表示される「目玉」で、その目玉がくるくるとマウスポインターを追っかける。ばかでかいUNIX用のモニターでは、マウスポインターがどこにあるかわからないこともあり、目玉を目安に探すことができる…というのはまあ、建前で、ほとんどは「おもしろ成分」、とりあえず目玉がくるくるしていてなんだか楽しい、という感じなのであった。

 まあ、意味もなく目玉のまわりでマウスをぐるぐる動かして、「どうだ、目が回るだろ」と話しかける、みたいにいじめて(!)楽しんだり…(笑)。

 そういえばMacにも、オンラインソフトで似たようなものがあった気がする。誰かがUNIXのものを真似て作ったのだろう。それもけっこう気に入っていて、いつも使っていた思い出がある。

 …という一連をふと思い出して、Windowsでもないかなと思い、探してみた。するとたとえばVectorなどのオンラインソフトサイトでは「Eye」というひとつのカテゴリーをなすほど、たくさんのプログラムがあるらしい。どれもいろいろと一工夫してあるものが多い。中には「にゃんこ」の目玉がカーソルを追う、「マウスDEにゃんしー」なんてのもある。猫好きにはいいかもしれない。

図01 Vectorの「Eye」カテゴリーページ。一カテゴリーをなすほどたくさんプログラムがあるらしい
図01 Vectorの「Eye」カテゴリーページ。一カテゴリーをなすほどたくさんプログラムがあるらしい
[画像のクリックで拡大表示]

図02 「マウスDEにゃんしー」。ひねくれ者っぽいが、ずっと置いてるとなんか愛着がわいてくる。日付表示もあってさりげなく便利
図02 「マウスDEにゃんしー」。ひねくれ者っぽいが、ずっと置いてるとなんか愛着がわいてくる。日付表示もあってさりげなく便利

 で、その「Eye」カテゴリで「目玉」ソフトを探したのだが、どれもずいぶん古い。最近ノートをVistaにした筆者は、やはりVistaでも問題なく動く新しめのプログラムがいい。

 というわけで探してきたのが「xeyes for Win」。「UNIXのxeyesという目玉ソフトをWindowsで再現した」というサブタイトル。目玉はアイコンサイズで多少小さめだが、小さい故じゃまにもならないし動作も軽い。まあすごくちっちゃいから、前面に表示されていてもあまり気にならない。たとえば全画面で動画を見ていても目玉が表示されていてなかなかキュート。たまにマウスをぐりぐりさせてみたりもできる。その上いくつでも起動できるのがなかなか面白い。目玉をダブルクリックすると終了できるし(終了する際のアニメーションが可愛い)。

 あと、これはUNIXのxeyesにはない機能だが、目玉を右クリックするとミニゲームができる。ランダムで目玉が現れるのでダブルクリックで片付ける、という感じ。効果音も可愛い。目玉を右クリックでゲーム終了だ。これも、たとえ全画面でテキストを書いていても、遊べるのがけっこううれしい。