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・メーカー ボーズ
・製品名 M2(Bose Computer MusicMonitor)
・価格 3万9480円
・発売日 2007年11月
・連絡先 TEL 0120-039-780
http://www.bose.co.jp/

 以前はどの家庭にも、ミニコンポやラジカセなど、音楽を再生する手軽な「オーディオ装置」があった。現在はパソコンをラジカセ代わりに使う人が多いが、残念ながらスピーカーの音質がオーディオ装置並みであるのはまれだ。

 パソコンでもオーディオ装置並みのいい音で聴きたい─。そんなユーザーにお薦めしたいのが「M2」。オーディオメーカーであるボーズが開発した、パソコン向けのアンプ内蔵型スピーカーである。価格は約4万円。通例数千円程度のパソコン向けスピーカーとしては破格の高級品だ。

 大きさは拳サイズで、幅は65mm。手のひらに乗るほど小さい(図1)。実はM2には、同社を創業したアマー・G・ボーズ博士の思いが込められている。ある日ボーズ博士は、自分の両拳がスピーカーとなって生演奏のような深みのある音が流れる、という夢を見たという。それ以来、夢を現実の形にするべく何十年も研究開発した結果、完成にこぎ着けたのがこの姿というわけだ。

【ボーズ博士の理想を具現化】
<font color=図1 小型ながらも音質を追求。同社を創業したアマー・G・ボーズ博士が、理想を追い求めてきた結果の形状だという。ただ、ACアダプターは大きい">
図1 小型ながらも音質を追求。同社を創業したアマー・G・ボーズ博士が、理想を追い求めてきた結果の形状だという。ただ、ACアダプターは大きい

 本製品をパソコンにつなぎ、いくつかの楽曲ファイルを再生してみたところ、最も驚いたのが迫力のある低音の大きさ。一瞬、どこか外付けのウーハーから音が漏れているのかと疑ってしまったほどである。その秘密は、側面にある穴とその内側に向かい合わせで配置された2つの円形ユニットに隠されている(図2)。ユニットが再生した低音をこの穴から空中に放出することで、迫力が増す仕組みである。これをボーズは「ハイパーレゾネーター」と呼んでおり、米国で特許を取得している。

【大型スピーカー並みの低音】
<font color=図2 アルミきょう体の側面に貫通する穴が空いており、その内部に低音を発生させる工夫がある。きょう体の小ささから想像する以上に迫力のある低音を出力する">
図2 アルミきょう体の側面に貫通する穴が空いており、その内部に低音を発生させる工夫がある。きょう体の小ささから想像する以上に迫力のある低音を出力する
<font color=図3 入力端子は1系統。パソコンのライン出力端子とつないで使う">
図3 入力端子は1系統。パソコンのライン出力端子とつないで使う

 低音ばかりが必要以上にブーストされているわけではない。高音と中音の伸びは豊かで、バランスが良い。試しに同じCDを、1本約5万円の中型スピーカーを使ったオーディオ装置と聴き比べたところ、私の耳ではM2は“いい線いってる”と感じた。

 ボーズは、上位機種として「M3」も用意する。基本仕様は同じで、付加機能が違う(表1)。例えば電池駆動が可能で、持ち運べる。

【上位機種「M3」と基本仕様は同じ】
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【主な製品仕様】