ソニーモバイルコミュニケーションズは2013年9月13日、Android搭載スマートフォンの新モデル「Xperia Z1」の国内向け説明会を開催した。同製品は、国際家電見本市「IFA 2013」(独ベルリンで開催)において9月4日に発表したもの。5型フルHD(1080×1920ドット)の新型液晶に加え、一般的なコンパクトカメラと同等の1/2.3型CMOSセンサー、F値が2.0と明るいGレンズ、高精細な画像処理エンジン「BIONZ for mobile」を搭載するなど、カメラ機能を大幅に強化した点が特徴だ。同社の鈴木国正社長は、「カメラ(機能)からスマートフォンを再定義した」と述べ、ソニー全社の最新技術を集結させた初めての製品と位置付けた。

 従来のスマートフォンのカメラ機能は、ブログなどに掲載するための写真を撮る用途で使われることが多い。これに対してXperia Z1は、「旅行やイベントなどで思い出に残る写真を撮る用途で使ってもらうことを狙い、コンパクトデジタルカメラに匹敵する画質を実現した」(ソニーデジタルイメージング事業本部の松下伸行氏)という。

 ただし、CMOSセンサーのサイズを大きくしたため、本体サイズは幅73.9×高さ144.4×奥行き8.5mmと、旧モデルの「Xperia Z」よりも大きくなった。側面を丸く削るなど、持ちやすくするために工夫しているが、手が小さい人は持ちにくいかもしれない。

 今回新たに採用した新型液晶の「トリルミナス ディスプレイ for mobile」は、ソニーが4K対応テレビなどで採用している液晶技術を転用した。既に「VAIO Duo 13」などパソコンでは採用済みだが、Xperiaでは初めての搭載となる。写真やビデオを色鮮やかに表示できるように、中間色の表現力を高めた点が特徴。「YouTubeなど動画共有サイトで閲覧できる標準画質の動画でも、見栄えを改善できた」(商品企画統括部長の黒住吉郎氏)という。

 Xperia Z1を日本で発売することは決定済みだが、発売日は未定。通信事業者が今後発表する予定だ。通信各社による新型iPhoneの発売が一段落した10月以降になるとみられる。