イスラエルのジンジャーソフトウエアは2013年4月24日、英文をチェックして誤りを指摘するソフトウエア「Ginger」の国内提供を開始した。つづりや文法の誤りを指摘し、適切な表現を提案する。指摘された誤りを基に、正しい英語表現を身に付けられる学習機能も用意する。Webブラウザーまたはマイクロソフトの「Office」のプラグインとして利用する。英文チェック機能は無料。学習機能は有料でOffice向けのみに用意しており、月額で4.9米ドル(3年で59米ドル)。

 Gingerの英文チェック機能は、独自の自然言語解析技術を基に開発されている。インターネット上に存在する大量の英文を解析し、広く使われている表現を把握。これを基に、ユーザーが入力した英文の誤りを指摘する。つづりや文法の誤りのほか、適切でない単語や表現を使っている場合にそれを指摘することも可能という。例えば「Let's grab a bear」(熊をつかもう)という英文に対して、「Let's grab a beer」(ビールでも飲もう)という表現を提案する。

 「マイクロソフトのOfficeなどでは簡単なミスしか見つけられない。こうしたスペルチェッカーが見逃してしまう誤りを見つけたり、文脈を理解して正しい表現を提案したりすることが可能」(同社 プロダクトマーケティング バイスプレジデント ディビッド・ノイ氏)。辞書に掲載されていないような言葉でも、広く使われている表現であれば正しいと認識できることも強みという。

 Office向けに有料提供する学習機能は、ユーザーが間違えた英語表現や文法をクイズ形式で覚えられるもの。自分が入力した誤った表現と、正しい表現とを、2択クイズの形で出題する。自分が苦手とする項目について集中的に学習できるため、「パーソナライズした英語学習が可能になる」(ノイ氏)。学習の進捗状況を管理する機能もある。

 Gingerは、Webサイトからダウンロードできる。Webブラウザー版は、Internet Explorer、Firefox、Chrome、Safariに対応。マイクロソフトOffice版は、Word、Outlook、PowerPointで利用できる。いずれも、使用時にはインターネット接続環境が必要。

 同社は、2008年に設立されたベンチャー企業。既に欧米や東アジアなどで「Ginger」を提供しており、月間100万人のアクティブユーザーを獲得しているという。

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