米マイクロソフトは2012年4月24日、同社のオンラインストレージサービス「SkyDrive」のサービス内容を変更するとともに、Windows Vista/7/8のエクスプローラーからSkyDrive内のファイルを直接利用できるようにするアプリケーションソフト「SkyDrive for Windows」のプレビュー版などを公開したと発表した。

 SkyDriveは、同社の無料Webサービス「Windows Live」に含まれるオンラインストレージ。これまでは最大25GBまで無料で利用できる点が売りだった。しかし今後は、無料で使える容量を7GBまでとし、それ以上の容量を利用したいユーザーには、有料のプランを提供する。具体的には、年間800円で20GB、年間2000円で50GB、年間4000円で100GBを追加できる。

 無料の容量を最大7GBに抑えたのは、既存のユーザーの99.94%は7GB以下の容量しか利用していないためだという。大多数のユーザーに無料で提供することと、より大容量を必要とするユーザーに低価格で提供することとのバランスを考えたとしている。

 ただし、4月22日時点でSkyDriveにファイルを保存していた既存のユーザーに対しては、無料で使える容量を25GBまで増やせるサービスを“期間限定”で実施する。SkyDrive内の「容量の管理」ページにアクセスし、「無料アップグレード!」ボタンを押せば、従来通り25GBまで無料で利用可能になる。これまでSkyDriveを利用したことがあるユーザーは、早めに無料アップグレードを実行しておこう。なお、4月1日時点で4GB以上のデータを保存していた既存ユーザーについては、自動的に25GBまでアップグレードされている。

エクスプローラーから直接SkyDriveを利用

 SkyDriveのサービス変更に合わせて、WindowsのエクスプローラーからSkyDriveに直接アクセスできるアプリ「SkyDrive for Windows」と、そのMac版の「SkyDrive for OS X Lion」のプレビュー版も公開した。

 同アプリをインストールすると、任意の場所に「SkyDrive」という名前のフォルダーを作り、このフォルダーとSkyDriveを自動的に同期させられる。SkyDriveフォルダーの中にファイルを保存すれば、手作業でアップロードしなくても、無意識のうちにWeb上のSkyDriveにファイルを保存可能。また、いちいちSkyDriveのWebサイトを開いてサインインしなくても、エクスプローラーからSkyDrive上のファイルを利用できるようになる。パソコン内のフォルダーとSkyDrive上のフォルダーをシームレスに活用できるわけだ。

 オンラインストレージ「Dropbox」も同様の専用アプリを提供しているが、そのSkyDrive版といえる。ただし、パソコン内のSkyDriveフォルダーは新規に作る必要があり、既存のフォルダーをSkyDriveと同期させることはできない。

ほかのパソコンにWebブラウザーからアクセス

 そのほか、SkyDrive for Windowsをインストールしたパソコンに、Webブラウザーを使ってリモートでアクセスする機能も追加した。WebブラウザーでSkyDriveのページを開くと、サインイン中のWindows Live IDと同じIDでひも付けられたパソコンの名前が画面左側に現れる。ここをクリックすると、そのパソコン内のフォルダーにインターネット経由でアクセスし、ファイルを取り出したり、SkyDrive上のフォルダーにコピーしたりできる。

 なお、SkyDriveからパソコンに接続する際は、セキュリティコードの入力が必要。セキュリティコードは、SkyDrive上で「セキュリティコードでサインインする」をクリックすると、Windows Live IDを設定した電子メールアドレス宛てにメールで送信される。メールに記載された番号をSkyDrive上で入力することで、パソコン内のフォルダーにアクセス可能になる。