米トレンドマイクロなどは2011年7月8日、検索サイト「Google」の検索結果に、「.co.cc」ドメインのWebサイトが表示されなくなったことを伝えた。同ドメインのサイトには、ウイルス(悪質なプログラム)が置かれたサイトやフィッシング詐欺サイトが多数含まれるためだという。

 同社などによれば、Googleの検索結果に、.co.ccドメイン(ドメイン名の最後が.co.cc)のWebサイトが表示されなくなったという。実際、例えばGoogleの検索窓に「site:.co.cc」と入力して、「.co.cc」のサイトを表示させようとすると、「一致する情報は見つかりませんでした」と表示される(図1)。

 検索結果から排除された理由は、.co.ccドメインのサイトには、悪質なサイトが多数含まれるためとしている。悪質サイト対策の一環として米グーグルでは、.co.ccドメインのおよそ1100万サイト全てを、検索結果に表示されないようにした。

 この対策についてトレンドマイクロでは、あまり意味がないとコメントしている。というのも、主なサイバー犯罪者は、.co.ccドメインから、「.rr.nu」や「.co.tv」などに既に移行しているためだという。

 同社の調べによれば、現時点における.co.ccドメインの悪質サイトは3万4986件。一方、.co.tvドメインは8422件、wo.tcドメインは7332件、dlinkddns.comは7161件など(図2)。.co.ccドメイン以外にも悪質サイトは多数存在するため、.co.ccドメインの排除は一時しのぎにしかならないとしている。

 加えて、.co.ccドメインの悪質サイトが、検索結果に表示されることはまれだとしている。ユーザーが、検索結果から悪質サイトに直接誘導されることは少ないためだ。ほとんどの場合、.co.ccとは異なるドメインのWebサイトが“入り口”になり、何回かリダイレクトされた後に、.co.ccドメインのサイトに誘導されるという。