ここに来て、パソコンの価格が急落している。その下がり方はまさに前代未聞、衝撃的なプライスが付いている。下の表に示したのは、本記事執筆時点(4月6日)に価格.comで調べたプライス。大手メーカー3社の、上位モデルの売れ筋ノートと、下位モデルの売れ筋ノートについて、それぞれの価格を調べてみた。念を押すが、決して型落ちの古い機種ではない。この春に登場したれっきとした“最新モデル”の価格である。大手パソコンショップの価格も、ポイント還元を考えれば、下記の価格とほぼ同じ水準だ。

大手メーカーの代表的な機種が軒並み急落
メーカー名型番最安価格
NECLaVie L LL750/DS6B9万2392円
NECLaVie S LS350/DS6B7万9800円
富士通LIFEBOOK AH56/CB9万8795円
富士通LIFEBOOK AH53/CB8万449円
東芝dynabook T551/58BB11万2980円
東芝dynabook T350/56BB8万700円

 象徴的なのは、NECの「LaVie L LL750/DS6B」が9万円台前半の価格を付けていること。この機種は一番人気の定番ノートだが、日経ベストPC春号(3月12日発売)に掲載されている発売直後の価格は16万9800円。ナント、半額ちかくまで下がっている。富士通のLIFEBOOK AH56/CBも当初の17万4800円から9万円台後半と似たような下がり方だ。筆者は、長年この業界をウオッチしているが、これほどの急落ぶりは初めてである。

NECの人気定番ノート「LaVie L LL750/DS6B」。発売直後は約17万円だったが、10万円を切る水準まで価格が下がっている
NECの人気定番ノート「LaVie L LL750/DS6B」。発売直後は約17万円だったが、10万円を切る水準まで価格が下がっている
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 全体を見渡すと、CPUにCore i5を採用した上位モデルが9~11万円で、Core i3のモデルが8~9万円だ。表には掲載しなかったが、CPUにPentiumを採用した格安ノートは、6万円が当たり前。ちなみに、これはネットブックやCULVではなく、15~16型の液晶を採用したA4ノートにOffice 2010をバンドルした価格だ。デスクトップも同様で、テレビ一体型の低価格モデルは8万円程度、中堅モデルも10~12万円ほどと、あり得ない安さになっている。20型以上のフルHD液晶を採用したテレビ一体型のパソコンが仮に11万円とすれば、これはテレビとブルーレイレコーダーをセットで購入するよりはるかに安い。

 性能の心配も不要で、普通に使うならCore i3のモデルでもほぼ不満はない。仕事用に割り切るならPentiumモデルでも十分だ。Core i5以上の製品は4~5年間は満足して使い続けたいユーザーにお薦めする。