NECの「LifeTouch」は、パソコンと携帯電話の中間に位置する携帯端末のシリーズ名である。これまで、OSにAndroidを搭載したタブレット機が市販されており、今回の「LifeTouch NOTE」は第2弾の製品となる。QWERTY配列のキーボードを備えたのが特徴で、同社が以前販売していたWindows CE 搭載のハンドヘルドPC「MobileGear」(モバイルギア)をほうふつとさせる外観だ。

 きょう体はシステム手帳よりは一回り大きいが、片手で持ち運べる。キーピッチは幅16.8mm。日本語入力ソフト「ATOK」やメモソフトを内蔵し、リズミカルに文字入力できる。議事録や報告書などの書類作成にも十分使える。ただし右小指で押す記号キーのピッチは狭くなっており、やや押しにくさを感じた。キーボードの文字配列は、Android 独自キーがいくつかあるが、ほぼWindowsと共通なので戸惑う場面は少ないだろう。

 端末の操作はキーボードのほか、スマートフォンと同様のタッチパネル、そしてキーボード手前のポインティングデバイスのいずれも使える。

 OSはAndroid 2.2を採用。Windows機がメインのユーザーが試すと、インタフェースにクセがあるため、慣れるまでに多少時間がかかるかもしれない。一方、Android 搭載のスマートフォンを触ったことがあれば、ほぼ同様の使い勝手ですぐ慣れるはずだ。

 初期設定で同じGoogle IDを入れておけば、スマートフォンで購入した有料アプリをLifeTouch NOTEでも追加料金不要で使える。横長の画面に合わせ、メールやTwitterなどの専用アプリを独自開発し内蔵している。本体を縦長に持てば画面が自動回転して縦長表示になる機能も備える。ただ、スマートフォンの縦長画面に合わせて作られたアプリは使いにくいと感じる場合もあった。

 外部とのデータの送受信は、Mini-USBケーブル、SDメモリーカード、無線LAN、Bluetoothが使える。同社は4月下旬に、NTTドコモのFOMA網に対応のデータ通信モジュールを内蔵したモデル(実勢価格は約5万5000円)を用意する。

 Windows 7搭載のネットブックやモバイルノートより機能が限られる面もあるが、小型軽量で起動も速い上、実勢4万円台という値段は魅力だ。


●主な製品仕様
NEC LifeTouch NOTE
LT-NA75W/1A
価格 オープン(実勢価格は約4万5000円)
3月10日発売
CPUTegra 250(1GHz)
メモリー512MB(プログラム/データ共用)
フラッシュメモリー内蔵8GB+SDメモリーカード8GB
光学ドライブなし
ディスプレイ(解像度)7型(800×480ドット、タッチパネル付き)
主なインタフェースMini-USB、無線LAN(b/g/n)、Bluetooth、SDメモリーカード
バッテリー駆動時間7時間(YouTube閲覧時)~9時間(Web閲覧時)
本体サイズ、重さ幅234×奥行き138×高さ25mm、699g
OSAndroid 2.2
Officeソフトなし