Western Digitalは2010年4月6日、1万回転/分のHDD「WD VelociRaptor」シリーズの新モデルとして450GBの「WD4500HLHX」と600GBの「WD6000HLHX」を追加した。ディスク密度を300GBと、従来よりも高めたモデルでSerial ATA 6Gbpsに対応する。米国市場での予想実勢価格はWD4500HLHXが299ドル、WD6000HLHXが329ドル。日経WinPCは日本市場での発売に先立ち、量産品を入手。性能を測定した。

 WD VelociRaptorは業務向けのHDD。Serial ATA接続のHDDの多くは高速タイプでもディスク回転数が7200回転/分だが、WD VelociRaptorは1万回転/分と速い。ディスクは小径で、従来モデルと同じく「IcePack」と呼ぶヒートシンクに埋め込む形で取り付けてあり、3.5インチベイに装着する。ヒートシンクのない2.5インチタイプの「WD4500BLHX」「WD6000BLHX」もある。新型のキャッシュ容量は32MB。平均シークタイムは読み出しが3.6ミリ秒、書き込みが4.2ミリ秒。消費電力はアイドル時が4.3W、読み書き時が6.2Wとなっている。

Serial ATA 6Gbpsに対応した新型の「WD VelociRaptor 600GB WD6000HLHX」。「IcePack」と呼ぶヒートシンクに覆われている。
Serial ATA 6Gbpsに対応した新型の「WD VelociRaptor 600GB WD6000HLHX」。「IcePack」と呼ぶヒートシンクに覆われている。
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 今回テストに使用したパーツは以下の通りだ。

●テストに使用したパーツ
CPUCore 2 Duo E6850(3GHz)
マザーボードP5K Premium/WiFi-AP(ASUSTeK Computer、Intel P35+ICH9R搭載)
メモリーDDR2-800 1GB×2
OSWindows Vista Ultimate Service Pack 2 32ビット日本語版

 比較のため、前世代のVelociRaptorや他メーカーの高速なHDD、代表的なSSDのテスト結果も掲載した。すべてのHDD/SSDでテストに使用したのは定番の「CrystalDiskMark 2.2」(ひよひよ氏作)。WD VelociRaptor WD6000HLHXだけは最新バージョンのCrystalDiskMark 3.0でも測定した。

 WD6000HLHXはSerial ATA 6Gbpsに対応しているので、Serial ATA 6Gbpsのインターフェースとして、「U3S6」(ASUSTeK Computer)を用意した。U3S6は、USB 3.0とSerial ATA 6Gbpsのコントローラーチップを、PLX Technologyのスイッチチップ「PEX 8613」を経由し、PCI Express 1.1 x4で接続する(関連記事:Serial ATA 6GbpsのHDDをASUSの「U3S6」で検証)。そのほかのHDD/SSDはICHのSerial ATA 3Gbpsで接続した。