米マイクロソフトは2010年1月22日(米国時間)、2010年前半のリリースを予定している次期オフィススイート「Office 2010」のシステム要件を、開発者による公式ブログを通じて明らかにした。

 ブログによると、同製品は、基本的には現行の「Office 2007」が動作するパソコンであれば利用できる。具体的には、CPUの動作周波数が500MHz以上、メモリーの容量が256MB以上であればよく、これはOffice 2007と変わっていない。「新しいバージョンのOfficeがリリースされるたびに新しいハードウエアを買わなければならないのは、本当に嫌になる」というユーザーのフィードバックを受け、同社ではハードウエア要件がOffice 2007よりも高くならないことを、Office 2010の開発目標として掲げていたという。2010年1月18日に会見したマイクロソフト日本法人によると、新しいバージョンになって動作条件が高くならないのは、Officeの歴史の中で初めてのことだ。

 ただし、必要なディスク容量に関しては、単体アプリケーションで500MB程度、統合パッケージでは1GB~1.5GB、Office 2007に比べて増加する。これは、新機能の追加や64ビット版への対応、リボンインタフェースの全製品への展開などが影響している。また統合パッケージの場合は、これまで含まれなかった情報整理ソフト「OneNote」を含むエディションができるなど、製品構成の違いがディスク容量の増大を招いているとした。

 また必須ではないが、CPUがマルチコアに対応していたり、専用のグラフィックスチップ(GPU)を搭載していたりすれば、計算や描画がより高速になるという。例えばExcel 2010のグラフ機能やPowerPoint 2010のスライド切り替えは、グラフィックスチップによる描画をサポートするからだ。

 なお、クライアントOSとしては、Windows 7とVistaのSP1以降が、32ビット版と64ビット版の両方に対応。Windows XPは、SP3で32ビット版のみに対応する。