ジャングルは2009年9月2日、統合セキュリティソフトの新版「G Data インターネットセキュリティ 2010」を発表した。出荷開始は9月17日、価格はオープン。予想実勢価格は3980円(ウイルス検知のパターンファイル更新期間が1年、パソコン1台用)から。既存ユーザーの更新料は2480円(同)から。

 開発会社の日本法人であるG DATA Softwareの社長、ジャグ山本氏は「前版は、ウイルス検出率の高さが評価されている一方で、動作が重いと言われてきた。新版ではこの点を重点的に改良した」と新製品の特徴を語る。OS関連のファイルやAdobe Readerなどの主要ソフトのDLL(ダイナミック・リンク・ライブラリー)は、ホワイトリストに登録することで、チェックを簡略化する方法にした。これにより高速化を達成すると同時に、正常なファイルをウイルスと誤検知する危険性を下げた。

 前版から採用した、一度スキャンしたデータに変更がない場合は、2回目以降のチェックでは省略する「フィンガープリンティングスキャン」機能を改良した。2回目以降のスキャン時間を最大で3分の1以下に短縮できたという。

 ダウンロード販売する製品は、パッケージよりも種類を増やした。パッケージと同等の製品に加えて、ファイアウオール機能などを省きウイルス検出に特化した下位版「G Data アンチウイルス 2010」、データのバックアップとPCの最適化機能を加えた上位版「同 インターネットセキュリティ プラス 2010」を提供する。

 山本社長は、「前版の発売を機に、販売会社を変え価格を下げた。この結果、売り上げが大幅に伸び、1%の市場シェアを確保した。新製品ではこれを2~3倍に伸ばしたい」と高い目標を掲げる。