バッファローは2009年8月11日、SSDの動作速度を改善させるユーティリティーソフト「TurboSSD」の正式版をWebサイトで公開した。グループ会社のCFD販売も、同様のソフト「CSSD Utility」の正式版をWebサイトで配布開始している。いずれも自社ブランドのSSDのユーザー向けで、無料でダウンロード可能。

 TurboSSD、CSSD Utilityとも、メインメモリーの一部をSSD専用のキャッシュ領域として確保し、SSDへの小容量データの書き込み処理時に、データを一時的に蓄積するもの。一定の時間が経過するか、キャッシュ内のデータ量が一定のしきい値を超えた段階で、キャッシュからSSDへまとめて書き出す。

 SSDには32M~128MB程度のキャッシュを内蔵する製品と、キャッシュ非搭載の製品がある。キャッシュ非搭載の製品では、ある程度の期間SSDを使い込む、小容量の書き込み処理が頻発するなどの条件が重なると、書き込み処理が極端に遅くなる「プチフリーズ」と呼ばれる現象が起こることがある。TurboSSD、CSSD Utilityは、キャッシュ非搭載のSSDでも、こうしたプチフリーズ現象を軽減する狙いである。

 TurboSSDのオプション設定では、(1)キャッシュ容量(32M~4095MB)、(2)キャッシュ内のデータをSSDへ書き出すサイクル時間(100ミリ秒~10秒)、(3)キャッシュ内のデータをSSDへ書き出すしきい値(キャッシュ容量の0~100%)、(4)OSやアプリケーションソフトからキャッシュを使わずSSDに直接データを書き込むよう要求が来た場合にTurboSSDのキャッシュを使うか否か、などを指定できる。キャッシュに一時蓄積したデータは、(2)で指定したサイクル時間が経過するか、(3)で指定したしきい値以上にキャッシュ上のデータが蓄積された段階で、SSDにまとめて書き出される。CSSD Utilityのオプション設定では、(1)のキャッシュ容量が32MBで固定となっているが、それ以外はTurboSSDとほぼ同等の仕様である。

 適用可能なSSDは、TurboSSDがバッファローの「SHD-NSUM」シリーズと「SHD-NPUM」シリーズ。CSSD UtilityがCFD販売の「SSD J」シリーズと「SSD L」シリーズ。なお、SSDをRAID構成で運用している場合は適用できない。

 正式版の公開と並行して、バッファローの運営するコミュニティーサイト「CoDE」では、TurboSSDの64ビット版のベータ版を公開している。