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性能が大きく上がったAMDの新ローエンドGPU

AMDの新チップATI Radeon HD 4550の性能と消費電力を検証

高柳 武徳=日経WinPC 2008/09/30 日経WinPC

 AMDは2008年9月30日、グラフィックスチップ「ATI Radeon」シリーズの新製品「ATI Radeon HD 4550」「同HD 4350」を発表した(図1)。これまでに発表されたハイエンドクラスの「Radeon HD 4800」シリーズ、ミドルクラスの「Radeon HD 4600」シリーズに次ぐ、下位モデルに当たる。

 Radeon HD 4550は、製造プロセス55nmのグラフィックスチップで、80個の統合型シェーダーを備える。コアクロックは600MHz、メモリークロックは1.6GHz、256MBもしくは512MBのDDR3メモリーを搭載する。メモリーバス幅は64ビット、転送帯域は12.8GB/秒となる。

 Radeon HD 4350も同様に製造プロセス55nm、80個の統合型シェーダーを備える。コアクロックは600MHzだが、メモリークロックが1GHzのDDR2になっている。搭載容量は256MBで、メモリーバス幅は64ビットだ。

 従来のローエンドであるRadeon HD 3450のスペックは、統合型シェーダーが40個、コアクロックが600MHz。DDR2を256MB搭載し、メモリークロックが1GHz、バス幅は64ビットとなっている。Radeon HD 4550は、Radeon HD 3450と比べて統合型シェーダー数と、メモリークロックの向上が目立つ。

 今回は、512MBを搭載したRadeon HD 4550搭載ボードを使い、性能を測るためベンチマークテストを実行した。テストに使用した環境は以下の通りだ。

  • 【CPU】Core 2 Duo E8600(3.33GHz)
  • 【マザーボード】P5Q Deluxe(ASUSTeK Computer、Intel P45搭載)
  • 【メモリー】DDR2-800 1GB×2
  • 【HDD】WD Caviar GP 500GB(Western Digital、WD5000AAKS)
  • 【電源ユニット】NeoPower430(Antec、430W)
  • 【OS】Windows Vista Ultimate Service Pack 1 32ビット日本語版

 比較用のグラフィックスボードには以下を使用した。機材調達の都合上、オーバークロックモデルも使用している。グラフィックスドライバーはAMDの製品が評価用の8.531.1-080905a-069165E-ATI、NVIDIAの製品がGeForce Driver 177.79を使用した。

  • 【ATI Radeon HD 4670】レファレンスボード
  • 【GeForce 9500 GT(OC版)】ZT-95TES2P-FCL(ZOTAC International)
  • 【ATI Radeon HD 3650】レファレンスボード
  • 【GeForce 9400 GT】ZOTAC GeForce 9400 GT ZONE EDITION(ZOTAC International)
  • 【ATI Radeon HD 3450】レファレンスボード

 「3DMark06」「3DMark Vantage」(いずれもFuturemark)のテストでは、Radeon HD 4550が旧製品のRadeon HD 3450を大きく上回った(グラフ1)(グラフ2)。3DMark06は1280×1024ドットと1920×1200ドットの2種類を試したが、スコアはRadeon HD 3450の約2~2.2倍、3DMark Vantageでは「Performance」モードでテストしたが、こちらも約4.3倍になった。旧世代のミドルクラスであるRadeon HD 3650にはさすがに及ばなかった。3650は統合型シェーダーを120個搭載し、メモリーバス幅も128ビットとスペックが高いので当然の結果だ。

 「モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマークソフト」(カプコン)でも3DMarkと似た傾向の結果となったが、Radeon HD 3650とRadeon HD 4550との差は広がった(グラフ3)。

 各グラフィックスボードの消費電力の差を調べるために、日置電機の「パワーハイテスタ3332」を利用して、システム全体の消費電力も調べた(グラフ4)。3DMark06の「HDR/SM3.0」のテストにある「Canyon Flight 」を実行し、実行前のアイドル時と実行中の負荷時の電力を測定したところ、Radeon HD 4550はアイドル時で約63W、負荷時の平均が約87W(ピーク時101W)になった。Radeon HD 3450はアイドル時で64W、負荷時の平均が78W(ピーク時99W)だった。

 HD 4550は統合型シェーダー数が増え、性能が上がったにもかかわらず、HD 3450と比べてアイドル時で同等、負荷時でも平均で9Wの上昇にとどまった。消費電力当たりの性能を考えれば、HD 4550の方が効率は良い。

 ATI Radeon HD 4550搭載ボードは、アスクからSapphire Technologyのグラフィックスボードが登場する予定だ。登場時期は2008年10月中旬、価格はオープンだ。より性能の高いRadeon HD 4670の実勢価格が1万円前後であることを考えれば、それよりも安くなると思われる。ローエンドの性能を大きく引き上げたRadeon HD 4550が、現在のRadeon HD 3450と同じ価格帯で登場すれば、価格を優先するユーザーにとって有力な選択肢が1つ増えるだろう。

日経WinPCでは、PCパーツをベンチマークテストで徹底的に評価し、ライバル製品と比較した記事を毎号掲載しています。WinPCはPC自作の総合情報誌です。 >> 最新号の目次とご購入はこちら


●ベンチマークテストの概要
■3DMark Vantage
 Futuremarkが提供する3D画像処理性能を測る定番ベンチマークソフト「3DMark」の最新版。この最新版ではDirectX 10に対応したほか、ゲーム中のキャラクターやオブジェクトを現実世界と同じような法則で動かすための「物理演算」をこれまで以上に取り入れている。 Windows Vistaでしか動かない。
■3DMark06
 Futuremark製の3D画像処理性能を測るベンチマークソフト。DirectX 9に対応したグラフィックス機能の処理性能を調べられる。3DMark Vantageの前のバージョン。シェーダーモデル2.0までの機能を使った「SM2.0」のテスト、シェーダーモデル3.0を利用する「HDR/SM3.0」のテスト、ゲーム中のキャラクターの動きをマルチスレッドで計算するCPU関連のテストを実行して総合スコア(3DMark Score)を得る。
■モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマークソフト
オンラインゲームソフト「モンスターハンター フロンティア オンライン」(カプコン)で描かれる世界を、クオリティーの高い映像で楽しむソフト。ゲーム中のシーンを模した映像が流れて、最後にスコアが表示される。スコアはPCの性能を示す参考値で、同ソフトの動作を保証するものではない。

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