シマンテックは2008年6月16日、同社が観測した2008年5月の迷惑メール(スパム)の動向などをまとめた報告書を公表した。それによると、同社が観測したメールの8割以上が迷惑メールで、ガソリン代を節約するような商品を宣伝するものが多かったという。

 シマンテックによれば、2008年5月に増えた迷惑メールの一つが、ガソリン(燃料)に関するもの。原油高によるガソリン代などの高騰を受けて、ガソリンを無料で提供するという迷惑メールや、自動車の燃費を上げる製品を販売するといった迷惑メールが急増しているとする。

 中には、自動車の燃料として、ガソリンの代わりに水を使えるようにする装置を販売する迷惑メールも確認されている(図1)。メールの内容は英語で、「ガソリンの代わりに水?冗談を言っているのか?いいえ違います。ガソリン、ディーゼル、トラック、スクールバスを問わず、使用できます。誰でも簡単に設置できるシンプルな装置で燃料代を減らしたいとお考えの方は、<URL>へ!さらに、アフィリエイトに登録すれば、お金を稼ぐこともできます!」といった内容が書かれている。

 アクセス先のサイトは「多言語対応」で日本語のページも用意しているが、オンラインの機械翻訳サイトを利用しているだけなので、意味不明な文章が並ぶ(図2)。

 そのほか2008年5月は、米国の国税庁をかたって税金の還付金に関する偽情報を送る迷惑メール(フィッシング詐欺メール)や、世界各地で発生した自然災害の被害者への援助を募る詐欺目的の迷惑メールが特徴的だったという。