グーグルは2008年6月9日、Googleの検索サービスを利用できるツールをパソコンや携帯電話のネットサービスだけでなく、音声電話や自動車などにも拡大する方向で開発を進めていることを表明した。米グーグルのマリッサ・メイヤー検索製品および利便性向上担当副社長がグーグルの検索サービスに関する説明会の中で言及した。

 音声電話からの利用は、米国では「GOOG-411」という名称で、正式なサービスとして運用が始まっている。指定された番号に電話をかけ、対象とする地域や職種を音声で入力し、使いたいサービスなどを検索できる。通話料も無料だ。日本でのサービス開始は未定だが、「検討はしていく」(グーグル日本法人の辻野晃一郎製品企画本部長)。

 グーグルのモバイル検索の利用は日本が一番多いということもあり、携帯電話向けのサービスは国内で積極的に展開する方針。日本国内のGoogleモバイルは、端末によって利用できる機能に制限があるが、「今年後半にも登場が予想されるiPhoneによって、GmailやGoogle Mapsなどのもっとインタラクティブな機能を、携帯にも実装できるようになる」(岸本豪グーグル日本法人モバイル担当プロダクトマネージャー)としている。

 メイヤー副社長は、テキストだけでなく、画像や動画、書籍、ニュースなどを検索結果に表示する「ユニバーサルサーチ」や、キーワードと異なる言語のWebページを検索対象にし、検索結果をキーワードと同じ言語に自動的に翻訳する「翻訳検索」を例に挙げ、引き続き、検索サービスの強化を進めていくことを強調した。