大切なデータを長期間保存するのに使うのは、ハードディスク、SSDなどのフラッシュメモリー、DVDやブルーレイなどの光学メディア、オンラインストレージといった記録メディア。いずれもメディアとしての寿命や特性が大きく異なる。それを踏まえて、長く保存しておきたい写真や動画、文書ファイルなどをどのように扱うか考える必要がある。

「3-2-1」で保存する

 実は、こうすれば絶対にデータを失わずにすむ、という決定的な管理方法というものは存在しない。ただし、ネットなどで話題になっている「3-2-1」と呼ばれるデータ保存の考え方をベースにするとよい。

 「3-2-1」の「3」は、「3つ以上のデータを作る」ことを意味する(図1)。つまり、オリジナルの元データとは別に、2つ以上のバックアップデータを作っておく。バックアップが1つだと、万が一の場合にオリジナルともども消失する危険性がある。

●大切なデータを守るための「3-2-1」ルール
図1 データを安全にバックアップするためには、「3-2-1」ルールを守ることが望ましいといわれる。より多くの場所に、多様な方法で記録しておくことが重要なポイントとなる
図1 データを安全にバックアップするためには、「3-2-1」ルールを守ることが望ましいといわれる。より多くの場所に、多様な方法で記録しておくことが重要なポイントとなる
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 「2」は、「2種類以上の記録メディアを使う」ということを意味する。パソコンのハードディスクにあるデータを、外付けハードディスクにバックアップするとしよう。地震で転落し同時にデータが失われたり、ハードディスクが同時に寿命を迎えたりすることがないとはいえない。特性や寿命が異なる記録メディアにも保存しておくべきだ。

 最後の「1」は、「バックアップの1つは離れた場所に保管する」。大きな災害に備えて、オンラインストレージなどを使って外部にデータをコピーしておけば、安心だ。