2014年4月9日、Windows XPのサポートが終了し、セキュリティの更新プログラムなどがマイクロソフトから供給されなくなった。サポートが切れたパソコンをインターネットに接続するのは、ウイルス感染などの可能性が高く、非常に危険だ。
しかし、どこも壊れていないパソコンはなかなか捨てられないという人は多い。この特集では、そうしたパソコンに新しいOSを入れて再生する方法を紹介する。
入れ替えOSの候補は、Windowsの最新版である「Windows 8.1」、Linux系OSの中でも人気のある「Ubuntu」、軽量Linuxと呼ばれる「linuxBean」や「Puppy Linux」、そしてグーグルが開発した機能限定OS「Chromium OS」だ。
無料OSのほとんどは、Linuxが基になっている。一昔前のLinuxは、ユーザーがコマンドを覚えて設定時などに入力する必要があり、初心者向きとは言えなかった。Ubuntuなど最新のLinuxはWindowsに似たユーザーインタフェースを備え、とても使いやすくなっている。メール、Webブラウザーだけでなく、オフィスソフトなどのアプリを備え、プリンターやスキャナーも利用できる。ただし、Windowsに比べると、トラブル解決の情報がネット上に少ないので、使いこなすには自力で問題解決できる程度の知識が必要だ。
費用と搭載メモリー量で判断
Windows XPパソコンは、ネットブックも含めると2001年12月~2010年10月までと、約10年間販売されていた。このため一口に「XPパソコン」といってもさまざまな性能のものがあり、それによってお勧めの代替OSも異なる(図1)。
まず最初に、新たに入れるOSが有償でもかまわないかを考えよう。Windows 8/8.1は、キャンペーンなどが終了しているため、今から購入すると最低でも約1万2000円かかる。もしこの費用がもったいないと感じるなら、それ以外の無料OSを選ぶしかない。
OS選びで次に重要なのはメモリー容量だ。Windows XP初期のパソコンは、搭載メモリーが256MB程度で、増設も512MBまでしかできなかった。これでは、最新のOSであるWindows 8.1やUbuntuを快適に動かすことはできない。
Windows 8.1は1GBでも動作するが、できれば1.5GB以上、Ubuntuの場合は1GB以上のメモリーを搭載したい。説明書などでメモリーの搭載量を確認し、増設の余地があるなら、できるだけ増量しておくと、OSの選択肢が増える。