無線LAN親機と子機間の通信は、第三者が通信内容を盗み見できないように暗号化されている。暗号の認証方式には「WEP」「WPA」「WPA2」の3つ(個人向け認証として「WPA-PSK」「WPA2-PSK」と呼ぶこともある)。さらにWPAとWPA2には、「TKIP」と、「AES」という2種類の暗号化技術のうち1つを組み合わせて使う。従って一般向けの親機でも、計5つの暗号方式が混在する(図1)。
暗号方式が複雑化した背景には、WEPが簡単に見破られるようになったことがある。今では早くて数分、しかもスマートフォンでも暗号化キーを解読できてしまうほどまで解析されてしまった。WEPの利用が危険になり、WPA、そしてWPA2という暗号化方式が相次いで策定されたわけだ。
ただし、一部のゲーム機はWEPやWPAまでしか対応していないものがある。このため、安全ではない暗号化方式を切り捨てられず、現在でもこれらを利用できるようになっているのだ。