スマートフォンやタブレットは、ノートパソコンよりもバッテリーが長持ちし、持ち運びも楽だ。ただ、1TB以上の大容量が当たり前になってきたパソコン用のハードディスクに対して、スマートフォンやタブレットの内蔵メモリーは、多くても64GB程度と少ない。容量の大きな動画ファイルなどはパソコンに保存しておき、LAN経由でスマートフォンから視聴するとよい(図1)。

【パソコンのファイルをスマートフォンから開く】
図1 スマートフォンやタブレットのデータ記録用メモリーはパソコンのハードディスクよりは小さいことが多い。動画ファイルなどの大容量データはパソコンのハードディスクに保存しておき、LANを通じて必要なファイルだけを閲覧した方が効率的だ。パソコン(サーバー)側は、「パブリックフォルダー」など通常の共有設定をしていればよい
図1 スマートフォンやタブレットのデータ記録用メモリーはパソコンのハードディスクよりは小さいことが多い。動画ファイルなどの大容量データはパソコンのハードディスクに保存しておき、LANを通じて必要なファイルだけを閲覧した方が効率的だ。パソコン(サーバー)側は、「パブリックフォルダー」など通常の共有設定をしていればよい
[画像のクリックで拡大表示]

アプリでWindowsに対応

 家庭内で無線LANルーターを使用していれば、スマートフォンやタブレットを簡単にLANに追加できる。ノートパソコンを接続するときと同様に、無線LANルーターやアクセスポイントの名称(SSID)を選んで、設定済みの「暗号化キー」を入力するだけだ。

 しかし、これだけでは送信側パソコンのデータを閲覧できない。スマートフォン/タブレット用のOSであるAndroidやiOSは、標準ではWindowsのファイル共有機能に対応していないからだ。共有ファイルを閲覧するにはアプリを追加する。

 今回Androidでは、「ESファイルエクスプローラー」というアプリを利用した。スマートフォン/タブレット内のファイルを表示するアプリで、LAN内の共有フォルダーも閲覧できる(図2)。最初は、サーバー名でなく、コンピューターの番地(IPアドレス)で表示されるので、分かりやすい名前に変更するとよい。

図2 Android用アプリのファイル管理ソフトである「ESファイルエクスプローラー」を利用する。「ビュー」を「LAN」に切り替えると、LAN内のパソコンを一覧で表示する。必要なファイルが保存されているパソコンのアイコンを選ぶと、共有設定されたフォルダーが現れる
図2 Android用アプリのファイル管理ソフトである「ESファイルエクスプローラー」を利用する。「ビュー」を「LAN」に切り替えると、LAN内のパソコンを一覧で表示する。必要なファイルが保存されているパソコンのアイコンを選ぶと、共有設定されたフォルダーが現れる
[画像のクリックで拡大表示]

 サーバーを選んだ後は、共有フォルダーを開いてファイルをタップすれば閲覧できる。ただし、WordやExcelなどのファイルを開きたいときは、スマートフォン側にもOfficeのファイルを閲覧/編集できるアプリが入っている必要がある。ESファイルエクスプローラーのメニューでは、「コピー」や「貼り付け」もできるので、スマートフォン内のファイルをサーバー側パソコンにコピーすることも可能だ。

 一方iPhoneやiPadでは、「Remote File Viewer-TIOD」というアプリを使う。こちらは、スマートフォン/タブレット内のファイルをパソコンにコピーする機能がない(図3)。

図3 iPhone/iPadでは、「Remote File Viewer-TIOD」を使う。「Scan」ボタンを押すと、LAN内のパソコンを一覧で表示し、そこで選んだパソコンの共有フォルダーを開くことができる
図3 iPhone/iPadでは、「Remote File Viewer-TIOD」を使う。「Scan」ボタンを押すと、LAN内のパソコンを一覧で表示し、そこで選んだパソコンの共有フォルダーを開くことができる
[画像のクリックで拡大表示]