2007年にスコットランドのオーディオメーカー、リンが「DSシリーズ」を発表して以来、じわじわと人気を高めているのが「ネットワークオーディオプレーヤー」だ。
ここでいうネットワークとは「ホームネットワーク(家庭内LAN)」のことを指す。ネットワークオーディオプレーヤーがあればLANを経由して、パソコンやNAS(Network Attached Storage)に保存してあるデジタル音源を、オーディオシステムやアクティブスピーカーで聴けるようになる。
NASとは簡単に言えば、LANに直接接続するハードディスクだ。NASがあればネットワークオーディオプレーヤーで再生する際に、パソコンを起動させておく必要がない。
LANにより離れた場所から操作できるので、リスニングルームにオーディオ以外は置きたくないというオーディオファンにも違和感がないだろう。
NASはDLNA(Digital Living Network Alliance)準拠の音楽サーバー機能などを備えた機種が必要だ。NASを組み合わせて使う場合は、ネットワークオーディオプレーヤーの購入時に必要なNASの条件を確認しておくと安心だ。
ネットワークオーディオプレーヤーは価格の幅が極めて広いのも特徴。実売で5万円を切るパイオニアの「N-50」から、300万円近いリンの「KLIMAX DS/K」のような高級機まである。
また、ネットワークオーディオプレーヤーには、アンプなどの機能が一体化したモデルも多い。DSシリーズにはプリメインアンプと一体化した製品もラインアップされているし、デノンにはCDコンポと一体化した「RCD-N7」というかわいらしいモデル(実売価格4万3000円前後)もある。