プリンター

 無線LANのホームネットワークを構築することで、最もメリットを享受できる機器がプリンターだ。プリンターは本体サイズが大きく、設置場所が限定されやすい。USB接続のプリンターだと、ケーブルがつながる範囲で置き場所がなく、悩むケースがしばしば起こる。また、プリンターを使えるのはケーブルでつないだパソコン1台だけ。Windowsの共有機能を使えば他のパソコンでも利用可能だが、パソコンを起動しておく必要がある。今やパソコンは一人1台が当たり前になりつつある状況で、1台のプリンターをつなぎ替えて使うのは不便だ。

 しかし、プリンターを無線LANにつなげば、こうしたケーブルの束縛から解放される。親機と通信可能な範囲であれば家中のどのパソコンでも印刷できるようになるので、利便性がぐっと向上する(図1)。

●無線LANなら家中どこからでも印刷できる
図1 プリンターをUSBでつなぐと、同時に1台しか使えず、利用範囲も狭くなる。無線LANで接続すればこうした制約が解消される
図1 プリンターをUSBでつなぐと、同時に1台しか使えず、利用範囲も狭くなる。無線LANで接続すればこうした制約が解消される
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無線LANの搭載が広がる

 ここ数年、インクジェット複合機など個人向けプリンターでは無線LAN搭載モデルが急速に広がっている。主要メーカーの現行モデルだと、無線LAN対応モデルは全体の半数以上に及ぶ(図2)。

 無線LAN搭載プリンターの導入は、パソコンの接続テクニックがそのまま応用できる。付属ソフトで親機のSSIDや暗号化キーを指定すればよい。AOSSなどの自動設定機能に対応したモデルもある。接続を済ませれば、使い方は通常のUSB接続プリンターとほぼ同じだ(図3)。

●主要な現行製品の無線LAN対応状況
図2 現行のインクジェット複合機における無線LANの対応状況。半数以上のモデルが無線LANを標準搭載する
図2 現行のインクジェット複合機における無線LANの対応状況。半数以上のモデルが無線LANを標準搭載する
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図3 インクジェット複合機を無線LANにつなげても、通常のUSB接続と同じように使える
図3 インクジェット複合機を無線LANにつなげても、通常のUSB接続と同じように使える
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