USBメモリーは製品数がとても多い。各メーカーが数種類の製品を販売している上、1つのシリーズで色や容量によって10以上のバリエーションがあるからだ。家電量販店のUSBメモリーコーナーに行くと、棚一面にUSBメモリーのサンプルが並んでいる。どのようなところに気を付けて製品を選べばよいのか、購入のポイントから見ていこう。

これからは3.0が主流に

 USBメモリーを選ぶときにポイントとなるのが、主に速度、容量、形状の3つだ。

 USB 2.0対応製品では、「高速タイプ」と「標準タイプ」の2種類を販売するメーカーが多かった。一方、USB 3.0製品では、各社とも速度での種類分けはほとんどしていない。ただ、今後ラインアップが増えれば、「USB 3.0製品も高速タイプと標準タイプという具合に何種類かになる」(アイ・オー・データ機器ネットワーク製品戦略課リーダーの櫻庭豪氏)見込みだ(図1)。

【USBメモリー購入時の3つのポイント】
図1 USB 3.0対応製品は、USB 2.0対応製品に比べ2倍以上の読み出し速度になる。2.0対応製品には標準タイプと高速タイプがあったが、高速タイプは徐々にUSB 3.0に移行している。USB 3.0の端子は、一般に青色で統一されている
図1 USB 3.0対応製品は、USB 2.0対応製品に比べ2倍以上の読み出し速度になる。2.0対応製品には標準タイプと高速タイプがあったが、高速タイプは徐々にUSB 3.0に移行している。USB 3.0の端子は、一般に青色で統一されている
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 実際に測定してみたところ、USB 3.0製品は、USB 2.0製品よりも2倍以上高速だった。またUSB 2.0端子に接続しても、USB 2.0の高速タイプと同等以上の速度が出る。使用中のパソコンにUSB 3.0端子がなくても、速度にこだわるならUSB 3.0製品がお薦めだ。USB 2.0製品との価格差はメーカーによって異なるが、バッファローの直販サイトの場合で500~1500円程度にとどまる(表1)。どのタイプを購入するかを決めたら、容量と価格を見て、好みの製品を探そう。

表1 売れ筋は4GBや8GBだが、容量当たりの単位が割高になる。国内ブランドの価格はバッファロー製品の実勢価格。海外ブランドの価格は、グッドメディアのオンラインショップ(<a href=http:// www.pc-goodmedia.jp/)における最安価格">
表1 売れ筋は4GBや8GBだが、容量当たりの単位が割高になる。国内ブランドの価格はバッファロー製品の実勢価格。海外ブランドの価格は、グッドメディアのオンラインショップ(http:// www.pc-goodmedia.jp/)における最安価格
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 形状やデザインも、使い勝手を左右する大切なポイント。最近増えてきたのが、USB端子を保護するキャップがない「キャップレス式」だ。キャップをなくす心配がないのが利点だが、乱暴に扱うと端子を出すためのレバーが壊れてしまうことがあるので注意しよう(図2)。また、データが転送中であることを示すLEDランプがあると、いつUSBメモリーを引き抜いてよいのか分かりやすい。

図2 最近増えたのは、レバーをスライドさせるとUSB端子が現れるキャップレス式。キャップ式は、外したキャップを端子とは反対側に取り付けられる製品が便利だ。また、LEDのアクセスランプがあると、パソコンから抜いても大丈夫かどうか視覚的に分かる(右図)
図2 最近増えたのは、レバーをスライドさせるとUSB端子が現れるキャップレス式。キャップ式は、外したキャップを端子とは反対側に取り付けられる製品が便利だ。また、LEDのアクセスランプがあると、パソコンから抜いても大丈夫かどうか視覚的に分かる(右図)
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 このほか、セキュリティを考慮するなら、暗号化ソフトの有無などもチェックしたい。主に法人向けに販売されているセキュリティ強化型の製品は、セキュリティ編で紹介する。