「日経パソコン」は、全国の公立学校の情報化進展度を比較する「公立学校情報化ランキング 2011」をまとめた。評価項目は、パソコンやネットワークなどの環境整備の進展度を示す「インフラ整備」と、教員がICTを授業に活用したり情報モラルなどを教えたりする能力を示す「教員指導力」の2つ。小学校と中学校は市区町村ごとに、高等学校は都道府県ごとにランキングを算出した。ランキングの発表は今回で4回目。算出には、2011年3月1日時点での文部科学省の調査データを利用した。

 小学校と中学校は三重県伊賀市、高等学校は岩手県がランキングの首位となった(小学校は5校以上、中学校は3校以上ある自治体での集計)。 三重県は、小学校、中学校ともに、教員の指導力が47都道府県の中で最も高い。同県は2008年に教員向けの情報教育研修を刷新。公立の全学校の情報担当者が参加する講習会を開催し、その担当者が各校で校内研修会を実施する体制を整えるなど、教員のスキル向上に積極的に取り組んでいる。

 例年の調査結果と同様に、公立学校の情報化進展度は、自治体間で大きな格差が生じている。例えば、教員指導力を都道府県単位で比較すると、小学校では首位の三重県の87.8%に対して最下位の滋賀県は63.2%、中学校では首位の三重県の83.1%に対し最下位の奈良県は55.7%、高等学校では首位の愛媛県の95.6%に対し最下位の宮崎県は58.7%となっている。 また、インフラ整備を東京23区の中で比較すると、小学校では首位の豊島区の89.4%に対して最下位の渋谷区は32.3%、中学校では首位の豊島区の95.8%に対して最下位の大田区は44.7%となっている。


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