*本特集で示している操作方法は代表的なものであり、機種やOSのバージョンにより異なることがある。「携帯電話」はNTTドコモの2010年夏モデル以降の機種における操作方法を示している

 スマートフォンや従来型携帯電話を長持ちさせるには、まずは設定項目を見直そう。やや難解な設定も、一度済ませれば節電効果が大きい。

 電池の「長持ち」には、(1)購入から廃棄までの寿命(2)満充電から残量ゼロまでの駆動時間──の2つの意味がある。まずは(1)寿命だ。

 多くのユーザーが日常的にやっていながら、実は電池の寿命に悪影響を及ぼす使い方がある(図4)。

【やっていませんか?4つの「べからず」】
図4 携帯電話のバッテリーパックは、高密度のエネルギーを小型のケース内に蓄積している。使い方を誤ると劣化を早めるほか、場合によっては発火などの事故につながることも。安全に長持ちさせるために、図のような使い方は避けよう
図4 携帯電話のバッテリーパックは、高密度のエネルギーを小型のケース内に蓄積している。使い方を誤ると劣化を早めるほか、場合によっては発火などの事故につながることも。安全に長持ちさせるために、図のような使い方は避けよう
[画像のクリックで拡大表示]

 携帯電話の利用頻度が高い人は、オフィスや自宅で端末を充電器につなぎ、常に満充電にしておきたいだろう。しかし、「満充電に近い状態では電池内部のエネルギー密度が極端に高く、電池に大きな負担を掛けている状態」(NTTドコモ 移動機開発部 要素技術開発担当兼技術推進担当 担当課長の横尾雅之氏)なので、満充電の状態が長く続くと電池の寿命を縮める原因になる。

充電しつつ使うのはダメ

 携帯ゲームやワンセグを楽しむときに、電池がすぐ空になるからと充電器を挿したまま利用するのも避けたい。「短時間に充電と放電を何度も繰り返し行っている状態になり、劣化を早める」(横尾氏)ためだ。長持ちさせるには、「1日使うと何%程度減るのか、自分の端末の電力消費ペースを把握しておき、『このペースで減っていくと明日1日は持たないだろう』という日だけ充電すること」(NTTドコモ 移動機開発部 技術推進担当 担当部長の小野隆氏)だ。

 また、直射日光の当たる窓際などに端末を置くと電池が高温になり、劣化を早める。内蔵用バッテリーパックを持ち運ぶのもご法度だ。持ち運ぶことを前提としておらず、外側のパックを頑丈に製造していないため衝撃に弱く、端子がむき出しで感電やショートの危険もあるためだ。