メールをチェックしたいだけなのに、パソコンの電源を入れてもWindowsがなかなか起動しない──。たいていはCドライブからデータを読み出すのに時間がかかっていることが原因。少しの工夫で、こんなイライラを減らすことができます。

 ソフトを起動すると、ソフトが動作するために必要なデータがCドライブからメモリーに読み込まれます。実は、この作業がひっきりなしに続いている状態があります。Windowsの起動時です。

 起動時に読み込まれるのは、Windowsが動作するためのデータだけではありません。セキュリティソフトやプリンターなどを起動してすぐに使えるようにするために様々なデータが読み込まれるのです。Windowsの起動と同時に読み込まれるソフトは常駐ソフトと呼ばれます。

 常駐ソフトは、パソコンを便利に使うために必要なもの。でも、数が増えれば、Cドライブから読み出すデータが増える分、起動時間もかかる、という痛し痒しな存在。

 ここでは、あまり使わないソフトは「最初から常駐させない」ようにします。ただ、安全上、セキュリティソフトだけは必ず常駐させます。

 「ソフトの起動が遅い」と感じる原因が内臓HDDそのものにあることもあります。その一つが「断片化」と呼ばれる現象です。詳しくは3ページで説明しますが、ファイルがディスクのあちこちに散らばっていると、データを読み出すのに時間がかかります。断片化を解消すれば、ファイルを短時間で読み出せるようになります。

ひっきりなしに続いているデータの読み出しを減らせば快適に
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図2 「スタート」→「すべてのプログラム」とクリックし(1)、「スタートアップ」を右クリックして「開く」をクリック(2)。
図2 「スタート」→「すべてのプログラム」とクリックし(1)、「スタートアップ」を右クリックして「開く」をクリック(2)。
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図3 「スタートアップ」フォルダが開く。ソフトのアイコンを「遅刻指導」の画面の「ここにドロップしてください」にドラグ・アンド・ドロップする。
図3 「スタートアップ」フォルダが開く。ソフトのアイコンを「遅刻指導」の画面の「ここにドロップしてください」にドラグ・アンド・ドロップする。
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図4 「ウェイトアイドル」に「●」を付け(1)、「OK」をクリックすると(2)、「遅刻指導」の画面にこのソフトが登録される。ほかのソフトも同様に登録していく。
図4 「ウェイトアイドル」に「●」を付け(1)、「OK」をクリックすると(2)、「遅刻指導」の画面にこのソフトが登録される。ほかのソフトも同様に登録していく。
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図5 登録されたソフトのアイコンを一つひとつ右側の領域にドラグ・アンド・ドロップする。
図5 登録されたソフトのアイコンを一つひとつ右側の領域にドラグ・アンド・ドロップする。
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図6 ソフトが起動する順番を決める。ソフト名をクリックし(1)、右上の矢印を何度かクリックし(2)、順番を入れ替える。
図6 ソフトが起動する順番を決める。ソフト名をクリックし(1)、右上の矢印を何度かクリックし(2)、順番を入れ替える。
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図7 「保存」をクリックして設定を保存(1)。「オプション」→「スタートアップ登録」とクリック(2)。次の画面で「はい」をクリック。ソフトを終了する。
図7 「保存」をクリックして設定を保存(1)。「オプション」→「スタートアップ登録」とクリック(2)。次の画面で「はい」をクリック。ソフトを終了する。
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図8 「スタートアップ」フォルダに「遅刻指導」のアイコンが登録される。「遅刻指導」に登録した常駐ソフトのアイコンを別のフォルダにドラグして移せば準備完了。[注]
図8 「スタートアップ」フォルダに「遅刻指導」のアイコンが登録される。「遅刻指導」に登録した常駐ソフトのアイコンを別のフォルダにドラグして移せば準備完了。[注]
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[注]常駐ソフトのアイコンを別のフォルダに移動しないと、ソフトが二重に起動することがあります。ソフトのアイコンは、必ず別のフォルダに移動してください。

自動的に起動するソフトを減らして快適に!

 常駐ソフトの中には、必要なときだけ起動すれば済むものもあります。このような常駐ソフトの自動起動を止めれば、Windowsの起動もその分速くなります。でも、ただ闇雲に止めてはいけません。既に説明した通り、セキュリティソフトは止めてはダメです。

 ここでは、「スタートアップチェッカー」を使います。このソフトは、常駐ソフトを止められるだけでなく、そのソフトがどんな役目なのかを教えてくれます。メッセンジャーソフトなど、普段使っていない常駐ソフトは、必要なときに起動すればよいので、画面にある「無効化」ボタンをクリックして止めます(図1、図2)。止めたことが原因で万一不具合が起きても、簡単に元に戻せます(図3)。

ソフトの機能を調べてから無効に


【ここで使うフリーソフト】
スタートアップチェッカー

作者名 cougar 氏
Windows XP/Vista/7
ダウンロード先:http://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/util/se302214.html
図1 「スタート」メニューから「スタートアップチェッカー」を起動。「スタートアップ項目」をクリック(上画面1)。ソフト名をクリックし(2)、「情報検索」をクリックすると(3)、IEが起動して詳しい情報を調べられる(下画面4)。不要なら「無効化」をクリック(5)。
図1 「スタート」メニューから「スタートアップチェッカー」を起動。「スタートアップ項目」をクリック(上画面1)。ソフト名をクリックし(2)、「情報検索」をクリックすると(3)、IEが起動して詳しい情報を調べられる(下画面4)。不要なら「無効化」をクリック(5)。
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図2 「終了」をクリックして画面を閉じ、パソコンを再起動する。これで不要なソフトが無効になる。
図2 「終了」をクリックして画面を閉じ、パソコンを再起動する。これで不要なソフトが無効になる。
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