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 あこがれのロックスターのように自由自在にギターを弾いてみたい。誰もが、想像に胸を膨らませた経験があるだろう。そんな夢が、今なら実現できるかもしれない。デジタル技術の進歩により、演奏を楽しむための本格的な環境が簡単に入手できるようになったからだ。

 従来は、アンプ、エフェクター、レコーダーなどギター用の高価な機材を集める必要があった。少しいいモノを集めようとすれば軽く数十万円。ところが今では、1万~2万円の予算があれば、パソコンや携帯端末上のアプリで手軽にデジタル処理できるようになったのだ(図1)。

【さまざまな機材の機能をパソコン上のアプリケーションで実行】
図1 従来はアンプ、エフェクター、レコーダーなどの機材を用意する必要があった。現在ではパソコン上のアプリケーションでデジタル処理できる
図1 従来はアンプ、エフェクター、レコーダーなどの機材を用意する必要があった。現在ではパソコン上のアプリケーションでデジタル処理できる
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 その威力を実感するべく、まずはiPhone用の接続ケーブル「iRig」とアプリケーション「AmpliTube for iPhone」を試した。AmpliTubeは各種のエフェクターや、多くのプロミュージシャンも使っている有名なアンプのシミュレーターを収録している。ギターをケーブルで接続すると、爽やかなクリーントーンから、ひずませたロック風サウンドまで、さまざまな音が作り出せる(図2)。

【iPhoneで原曲と合わせて演奏して腕を磨く】
図2 iRigを接続し、AmpliTubeを起動。好みのエフェクターやアンプを選択してギターのサウンドを決める。iTunes内の音楽をインポートすると、その曲に合わせて演奏できる
図2 iRigを接続し、AmpliTubeを起動。好みのエフェクターやアンプを選択してギターのサウンドを決める。iTunes内の音楽をインポートすると、その曲に合わせて演奏できる
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 iTunesで取り込んだ好みの曲に合わせて演奏する機能もある。ちゅうちょなく、高校生の頃に聴き込んだ、あるロックバンドの名曲を取り込み、一緒に演奏してみた。iPhoneのボリュームを上げると、ヘッドホンから、曲と自分のギターの音が混然一体となって聞こえてくる。そうすると、いくら下手クソでも、まるでギターヒーローになったかのような気分に浸れるのだから不思議である。