押し入れに眠るビデオテープの山。かつてベータからVHS、Hi8、ミニDVに至るまで、実にさまざまな規格のビデオが発売されたが、今ではそれらの録画・再生機器は店頭から消えつつある。ブルーレイレコーダーや、ハードディスク(HDD)搭載のビデオカメラが全盛の現在。古いビデオが、完全に見られなくなるXデーは、もうそこまで来ている。

 そんな今だからこそ、大切なビデオはすべてDVDへダビングしよう(図1)。DVDへ録画しておけば、当分見られなくなる心配はない。

図1 今やテレビは地デジ、録画機はブルーレイの時代。VHS、VHS-C、Hi8、ミニDVテープの再生機は次々に店頭から消えている。自宅のデッキやカメラが壊れたら、押し入れに眠る思い出のテープは二度と見られなくなる。今こそ、DVDにダビングして“後世”に残すラストチャンスだ
図1 今やテレビは地デジ、録画機はブルーレイの時代。VHS、VHS-C、Hi8、ミニDVテープの再生機は次々に店頭から消えている。自宅のデッキやカメラが壊れたら、押し入れに眠る思い出のテープは二度と見られなくなる。今こそ、DVDにダビングして“後世”に残すラストチャンスだ
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 ダビングするには、2通りの方法がある。自分でするか、お店に出すか、どちらかだ。それぞれの長所と短所を3つの視点で比較した(図2)。

【楽をしたい人は“お店でダビング”がお勧め】
図2 テープをDVDにダビングする方法は、2つある。1つはデッキやビデオカメラをパソコンにつないで、自分で作業する方法。もう1つは、お店に一括して依頼する方法だ
図2 テープをDVDにダビングする方法は、2つある。1つはデッキやビデオカメラをパソコンにつないで、自分で作業する方法。もう1つは、お店に一括して依頼する方法だ
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 まず、一番気になる費用については、本数が多いなら、自分でダビングする方がお得だ。ビデオの再生機器とパソコンを持っているなら、後は5000円前後の「ビデオキャプチャー」と呼ばれる周辺機器を買えば準備完了。そのほかの実費は、ダビングするDVDのディスク代、1枚約30円だけだ[注1]。一方、お店でダビングする場合は、ビデオ1本につき約1600円掛かる。4本以上ビデオがあるなら、自分でダビングする方が得になる。

 次に手間については、お店に出す方が圧倒的に楽だ。ダビングは、ビデオを再生しながらDVDへ録画する作業なので、再生時間がそのまま作業時間になる。60分テープが10本あると、10時間もダビングをしなければならない。

 3つ目の編集については、それぞれ得手不得手がある。1枚のDVDに複数のビデオテープをまとめて収録する「つなぎ編集」なら、お店でもできる。しかし不要なシーンをカットしたり、つないだりするなら自分でするしかない。


[注1]家電量販店では、DVD-Rのディスク50枚が1500円前後で購入可能