ここまで、スキャンした文書を透明テキスト付きのPDFにする方法を見てきた。最後に、このようにしてデジタル化したPDF文書の管理方法を解説しよう。

検索や文字入力も簡単

 PDF内の文字を対象に検索するには、Windows VistaやWindows 7では、「デスクトップ検索」がそのまま使える。

 デスクトップ検索は、文書内の文字を解析して、高速に検索するための「インデックス」(索引)を、パソコンの空き時間に作成する。インデックスを利用した検索は、通常の検索よりもかなり高速だ。「Adobe Reader」をインストールすれば、PDFファイルもデスクトップ検索の対象になる(*)。

 検索方法はいくつもあるが、例えば、スタートメニューの検索ボックスにキーワードを入力する。これだけで、すぐに目的のPDFを探すことができる(図29)。

【Windowsの検索機能でPDFを探す】
図29 Windows 7では、「ドキュメント」フォルダーに入れたPDFは自動で検索対象になる。例えば、スタートメニューの下にある検索欄に単語を入力すると(左上)、それを含むファイルの一覧が表示される(右上)。クリックすると、PDFを開ける(左)
図29 Windows 7では、「ドキュメント」フォルダーに入れたPDFは自動で検索対象になる。例えば、スタートメニューの下にある検索欄に単語を入力すると(左上)、それを含むファイルの一覧が表示される(右上)。クリックすると、PDFを開ける(左)
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 申請書などをPDFにした場合、名前や日付などをキーボードで入力し、印刷して提出するといった運用も可能だ。


(*)64ビット版WindowsでPDFをデスクトップ検索するには、64ビット版対応の「Adobe iFilter」を別途インストールする必要がある(http://www.adobe.com/support/downloads/thankyou.jsp?ftpID=4025&fileID=3941