プリンターとスキャナーを一体化した「インクジェット複合機」の活用方法を紹介する本連載。これまでは、「印刷」や「コピー」機能について解説してきた。今回は、「スキャン」機能について詳しく見ていく。

 A4ビジネス文書、雑誌、書籍、レシート、マニュアル、カタログなど、周りには紙の書類が数多く存在する。紙の書類は場所を取るので保管が大変。大量の紙の中から、必要なものを探し出すのも一苦労だ。

 こんなときに役立つのが、スキャン機能を使って紙の書類を画像ファイルとして取り込み、パソコンを使って管理する方法だ(図1)。

【紙の書類をデジタル化して管理】
図1 写真、A4文書、雑誌、レシートなど、保管しておきたい紙は多々ある。そのままではかさばる紙の書類も、スキャン機能を使ってデジタル化してパソコンに保管すれば、場所を取らない
図1 写真、A4文書、雑誌、レシートなど、保管しておきたい紙は多々ある。そのままではかさばる紙の書類も、スキャン機能を使ってデジタル化してパソコンに保管すれば、場所を取らない
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紙をデジタル化して管理

 紙の書類をスキャンしてデジタル化すれば、場所を取らずに書類を管理できる。例えば8GBのUSBメモリーなら、A4のカラー文書を約2万枚も保管できる(図2)。モノクロの書類なら、さらに数倍の枚数を保管することが可能だ。このように、省スペースという意味で、デジタル化の威力は計り知れない。

図2 デジタル化の威力は強烈だ。例えば8GBのUSBメモリーの中に、A4文書なら約2万枚も保存できる(A4の標準的なカラー文書をPDFファイルとして保存したときの例。1枚400KBとして計算)
図2 デジタル化の威力は強烈だ。例えば8GBのUSBメモリーの中に、A4文書なら約2万枚も保存できる(A4の標準的なカラー文書をPDFファイルとして保存したときの例。1枚400KBとして計算)
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 もう1つのデジタル化のメリットは、書類の「検索」が可能なこと。詳しくは後述するが、OCR(光学文字読み取り)機能を使って、スキャンした画像から文字データを生成。それを対象にすることで、検索が可能になる。

 紙の書類は、きちんと分類して整理しても目的のものを探すには時間がかかるが、パソコンの検索機能を使えば、即座に見つけ出すことができる。