Cookieとは、WebブラウザーでWebサイトにアクセスした際に、そのサイトから送信されるファイル(情報)のことです。ハードディスクの特定フォルダーに保存されます。Cookieを発行したサイトに再度アクセスすると、保存されていたCookieがサイトに送信されます。

 Cookieを使う主な目的は、アクセスしたユーザーの識別です。通常、Cookieには、サイトのドメイン名や、一見ランダムな文字列が書かれています(図1)。この文字列には、ユーザーごとに割り振られたIDが含まれます。サイト側では、ユーザーから送られてきたCookie中のIDを調べることで、どのユーザーがアクセスしてきたのかが分かります。

【Cookieはテキストファイル】
図1 Cookieファイルの例。テキストファイルなのでメモ帳などで開ける。Internet Explorer(IE)では、送られてきたCookieの内容を、「ユーザー名@サイト名(ドメイン名)」といった名前のファイルに保存。同じサイトから複数のCookieが送られた場合には、一つのファイルに保存する
図1 Cookieファイルの例。テキストファイルなのでメモ帳などで開ける。Internet Explorer(IE)では、送られてきたCookieの内容を、「ユーザー名@サイト名(ドメイン名)」といった名前のファイルに保存。同じサイトから複数のCookieが送られた場合には、一つのファイルに保存する
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 例えば、アクセスした際に「こんにちは○○さん」などと表示するサイトではCookieを利用しています。

 ユーザーごとにカスタマイズされたページ(例えば「お薦めの商品」や購入履歴を表示するページ)や、商品購入のための「買い物かご」機能などでも使われています。

 一般に、Cookieの中には個人を特定できるような情報は含まれていません。Cookieをやり取りすることで、個人情報を盗まれるようなこともまずありません。

 とはいえ、信頼できないサイトからのCookieは受け取りたくないユーザーもいるでしょう。そのために、ほとんどのブラウザーには、受け取るCookieを制限する機能があります。例えばInternet Explorer7(IE7)では、許可するCookieのレベルを設定できます(図2)。

【Cookieの処理方法を変更する】
図2 IE7では、「ツール」の「インターネットオプション」から、Cookieの処理方法を変更できる。スライドバーでレベルを上げると、受け入れ条件が厳しくなる。また、「サイト」ボタンを押せば、サイトごとに処理を変更可能。「詳細設定」では、送られるたびにダイアログを表示するようにできる
図2 IE7では、「ツール」の「インターネットオプション」から、Cookieの処理方法を変更できる。スライドバーでレベルを上げると、受け入れ条件が厳しくなる。また、「サイト」ボタンを押せば、サイトごとに処理を変更可能。「詳細設定」では、送られるたびにダイアログを表示するようにできる
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 Cookieが送られるたびにダイアログを表示して、許可するかどうかを決めることや、サイトごとに許可/ブロックを設定することも可能です。

 今までに保存されたCookieを削除することもできます。IE7では、「インターネットオプション」の「閲覧の履歴」で「削除」を選択すれば削除できます。削除してもほとんど問題はありませんが、Cookieを使うことでログイン手続きを省略しているようなサイトでは、再度ログインする必要があります。