これまで日経PC21では再三にわたって、スキャナーで雑誌の記事を取り込み、それを“電子スクラップ”として保存する方法を紹介してきた。しかし、読者からは「読み取り作業が意外と面倒」「これでは長く続かない」といった声も多数寄せられた。

 そこで今回は、もっと簡単に読み取れる方法を紹介しよう。従来の1ページずつ切り取ってスキャンする従来の方法から発想を変え、ドキュメントスキャナーで1冊丸ごとPDFに変換するのだ。必要なページを抜き出す手間がない分、このほうが作業は簡単。

 PDF化しておけば、後からキーワード検索で読みたいページをすぐに探せる。150ページの雑誌をPDF化しても、容量は70メガバイト程度。DVD-R1枚に60冊以上は楽に入る(図1)。

図1 なかなか捨てられず、溜まる一方の雑誌。裁断機で一気にバラバラにして、ドキュメントスキャナーで丸ごとPDF化してしまおう。キーワードで自在に検索でき、雑誌の山を一掃できる
図1 なかなか捨てられず、溜まる一方の雑誌。裁断機で一気にバラバラにして、ドキュメントスキャナーで丸ごとPDF化してしまおう。キーワードで自在に検索でき、雑誌の山を一掃できる
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強力裁断機なら一瞬で“解体”、雑誌をバラバラに裁断できる

 今回の特集に使ったのは、数冊分の雑誌を丸ごと一気に解体できる強力裁断機。「大型ペーパーカッター」と呼ばれるものだ(図2)[注1]。雑誌をセットし、レバーを1回下ろすだけで楽々裁断できる(図3)。

 なお、雑誌の製本方法には、中央部分を針金で留めた「中とじ」と、針を使わずノリで貼り付けた「無線とじ」がある(図4)。中とじの雑誌を裁断する場合、針が裁断機の刃に当たると刃を傷める恐れがあるので、あらかじめ針を外しておこう(図5)。

図2 強力な裁断機を使えば、簡単に雑誌を丸ごと解体できる。今回は、1度に400枚以上の用紙をカットできる「大型ペーパーカッター」を使用した[注1]
図2 強力な裁断機を使えば、簡単に雑誌を丸ごと解体できる。今回は、1度に400枚以上の用紙をカットできる「大型ペーパーカッター」を使用した[注1]

図3 レバーを1度下ろすだけで、あっという間に解体できた。端がつながったままのページが残っているとスキャン時に紙詰まりが起きるので、よく確認しておこう
図3 レバーを1度下ろすだけで、あっという間に解体できた。端がつながったままのページが残っているとスキャン時に紙詰まりが起きるので、よく確認しておこう

[注1]「大型ペーパーカッター」は、アマゾン楽天市場などで購入できる。実売価格は1万1000~1万5000円前後。使用前に、刃のさび止め油をふき取り、何度か試し切りをしよう