「チャンネル」というのは、音声信号を伝える搬送路のことを指します。例えばテレビのステレオ放送では左右別々の音声信号を流すので、2チャンネルとなります。この場合、2つのスピーカーを使う「ステレオスピーカー」で再生します。

 DVDで映画タイトルを鑑賞する際などに高音質を求めて利用されるのが、「5.1チャンネル」や「7.1チャンネル」といった、複数の信号をそれぞれ別に出力する「サラウンドスピーカー」です。「.1」は小型のスピーカーでは出にくい、低音だけを担当するサブウーファーを表します。例えば5.1チャンネルは、スピーカー5個とサブウーファー1個という構成を意味しています。

 5.1チャンネル以上の構成では、ユーザーの後ろにもスピーカーを設置します(図1)。まるで映画館で鑑賞しているように、後ろから迫ってくる音も聞こえて臨場感を味わえるのが特徴です。

【5.1チャンネルは合計6つのスピーカーで構成】
図1 センター、左(前方)、右(前方)、左(後方)、右(後方)の5つのスピーカーのほかに、低音用のサブウーファースピーカー(LFE)を用いるのが「5.1チャンネル」。さらに、サラウンドバックスピーカーを2つ追加した構成が7.1チャンネルとなる。図のように国際電気通信連合(ITU)などが推奨する配置がある
図1 センター、左(前方)、右(前方)、左(後方)、右(後方)の5つのスピーカーのほかに、低音用のサブウーファースピーカー(LFE)を用いるのが「5.1チャンネル」。さらに、サラウンドバックスピーカーを2つ追加した構成が7.1チャンネルとなる。図のように国際電気通信連合(ITU)などが推奨する配置がある