蔵書を管理する今どきのやり方は、インターネット上に蔵書リストを作ってしまう方法だ。蔵書の管理に特化したWebサービスがいくつか提供されており、ほとんどが無料で利用できる。ネット上に設けた自分だけの蔵書リストのデータベースへは、Webブラウザーさえあればどこからでもアクセスできる。
Web上の蔵書管理サービスが便利なのは、リストを作成する際に、書籍の情報を入力する手間が少ないことだ。要領は、検索エンジンにおけるキーワード検索と似ている。「ノルウェイの森」「村上春樹」といった具合に、書名や著者名を検索ボックス(検索窓)に入力。するとヒットした書籍が列挙されるので、蔵書と同じ書籍を見つけ、これを選べば終わりだ。書名や著者名といった基本的な情報は、自動的に登録される。
なぜこうしたことが可能なのか。実は、蔵書管理サービスは、裏でオンライン書店「Amazon.com」などから情報を取得する仕掛けを用意している。利用者が入力したキーワードをAmazon.comなどへ転送し、ヒットした書籍情報を受け取って表示する(図1)。
現在提供されている蔵書管理サービスは、基本機能では大差ない。ただ、それぞれ付加機能に特色があり、差異化を図っている。例えば、作成した蔵書リストをほかの利用者へ公開して交流を図る工夫があるもの、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の内部で呼び出せるものなどさまざまだ。バラエティーに富んでいるので、自分好みのサービスを探してほしい(図2)。