ここ2年ほど、4万~6万円で購入できる激安、超小型のノートパソコン「ネットブック」が大人気だ。自宅用の据え置きパソコンに加えて、第2のパソコンとして購入した人も多いだろう。しかし、せっかくネットブックがあるのに、外に持ち出して使っていなければ、宝の持ち腐れだ。

 出先でネットにつなげれば、仕事上の急なメールのやり取りや、最新ニュースや株価などの情報チェック、オフタイムにおいしいお店を探したりと、さまざまに活用できる。今では、モバイル環境でのネット接続は、驚くほど簡単に、そして安くなっている。ネットブックを持っているなら使わない手はない。

 では、ここからは外出先でネット接続する方法を見ていこう。

接続方法は3種類、無線LANが最も手軽

 外出先でインターネットに接続する方法は、3種類ある(図1)。まず第1に、パソコン内蔵の無線LANを使う「公衆無線LAN」。駅やホテル、飲食店などに設置された、無線LANの親機(アクセスポイント)に接続して使う。

図1 外出先でインターネットを使う方法は、3種類ある。速度に優れたモバイルWiMAX、通信エリアの広さなら携帯電話のデータ通信、手軽に使える公衆無線LANと、それぞれ性格付けできる
図1 外出先でインターネットを使う方法は、3種類ある。速度に優れたモバイルWiMAX、通信エリアの広さなら携帯電話のデータ通信、手軽に使える公衆無線LANと、それぞれ性格付けできる
[画像のクリックで拡大表示]

 公衆無線LANには、有料と無料のサービスがある。有料でも月額1500~1600円程度。400円足らずで利用できるサービスもある。何より、無料で利用できるアクセスポイントも多数あり、ちょっと使ってみようという人にはぴったりだ。

 2番目は、携帯電話の通信網を使ったデータ通信だ。イー・モバイルの「EMモバイルブロードバンド」などが、これに当たる。通信エリアの広さが特徴だ。携帯電話が使えるところなら、ほぼどこでも通信できる。通信速度は7.2メガビット/秒が主流で、今年に入って21メガビット/秒のサービスが登場した。公衆無線LANに比べて速度は少し見劣りするが、出先でいつでもどこでもネットを使いたい人に最適なサービスだ。特に、ビジネスで利用するなら、第1の候補といえる。

 最後の「モバイルWiMAX」は、2009年2月に始まったばかりの、新しいサービスだ。最大通信速度が40メガビット/秒と、最も速い。自宅にいるのと同じように気兼ねなく、大容量ファイルを扱いたいという人に向く。

 ざっと各サービスの特徴を頭に入れたところで、公衆無線LANから詳しく見ていこう。