表と同じくらい悩むのが図。デジカメ写真を貼り付けて出張報告書などを作る場合だ。単純に写真を貼るだけなら難しくない。「挿入」メニューの「画像」→「ファイルから」を選び(Word 2007では「挿入」タブの「図」)、写真ファイルを指定すると、図としてカーソル位置に挿入される。周囲の四角(サイズ変更ハンドル)をドラッグして大きさを調整すれば、それなりの見栄えにはなる。

極めつけのWordのなぜ

 問題はここからだ。図をドラッグして配置場所を変更しようとしても、思い通りの位置に動かせないのだ(図31)。Wordの「なぜこうできないの?」はここに極まる。

【挿入した図は巨大な文字のようなもの】
図31 「挿入」メニューから「図」→「ファイルから」を選び、ファイルを選択するとカーソル位置に図を挿入できる(Word 2007では「挿入」タブの「図」)。ただし、配置方法が「行内」のため、自由に移動できない。大きさは周囲の黒四角(サイズ変更ハンドル)をドラッグして変更可能
図31 「挿入」メニューから「図」→「ファイルから」を選び、ファイルを選択するとカーソル位置に図を挿入できる(Word 2007では「挿入」タブの「図」)。ただし、配置方法が「行内」のため、自由に移動できない。大きさは周囲の黒四角(サイズ変更ハンドル)をドラッグして変更可能
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 図をドラッグして思い通りの位置に配置できないのは、挿入したときの配置方法が「行内」という設定になっているためだ。「行内」とは何とも分かりにくい言葉だが、図を文字と同じ扱いで配置するという設定。巨大な文字が文章の途中に挿入されるようなもので、図より前の文章を挿入・削除すると、それに応じて図の位置も移動する(図32)。文字が入力されていない白紙の部分に図を移動できないのも同じ理由による。

図32 図より前の段落を編集すると(赤字部分)、それに応じて図が移動する。「行内」配置の図は、文章中にある巨大な文字のように振る舞う
図32 図より前の段落を編集すると(赤字部分)、それに応じて図が移動する。「行内」配置の図は、文章中にある巨大な文字のように振る舞う
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