旅先で目にした美しい夕焼け、誕生ケーキを前にはしゃぐ我が子の姿、草サッカーで仲間が見せた奇跡的なファインプレー……キラキラするような楽しい思い出は、記憶とともに記録にも残しておきたい。

 実際、事あるごとに写真を撮っているという人は多いはず。そんな人たちに、ぜひお勧めしたいのが、動画の撮影だ。動画には、写真とは違う魅力がある。それは、被写体の動きや音も記録できること。遊園地のパレードや街のイルミネーションなど、動きや音があってこそ、楽しさが伝わるものは多い。その場の雰囲気をより鮮やかに残せるはずだ。

 こう言うと、「でも、動画撮影は難しいでしょ」と言う人もいるだろう。ところが、そうでもない。今どきは、デジタルビデオカメラはもちろん、デジタルカメラや携帯電話でも動画の撮影が可能。いつでも、どこでも、誰にでも、動画は撮影できる。

パソコンに楽々取り込み

 映像の美しさも日増しに進歩してきた。最新のデジタルビデオカメラやデジタルカメラには、ハイビジョン(HD)撮影に対応した製品が多数ある(本特集の別掲記事を参照)。これらの製品で撮影した動画は、大画面テレビで見ても、十分な画質だ。手ぶれ補正や顔認識、逆光補正といった撮影補助機能も充実しており、動画撮影に不慣れな人でも、簡単にきれいな動画が撮れるようになっている。

 しかも、多くの機種は、撮影した動画を内蔵のフラッシュメモリーやハードディスク、メモリーカードに記録する。USBケーブルでカメラをパソコンと接続したり、メモリーカードをカードリーダーに差し込んだりすることで、動画をパソコンに取り込めるので手軽だ。以前のテープ式のビデオカメラのように、ビデオカメラで動画を再生しながらパソコンに取り込む必要はない。

 歩調を合わせるように、パソコン側でも動画を編集・保存して楽しむ環境が整ってきている。Windows XP/Vistaは、動画編集ソフト「Windowsムービーメーカー」を標準で搭載。また、Windows 7の場合はWindows Liveの「Windows Live ムービーメーカー」を無料でダウンロードできる。主要メーカーのパソコンの中には、動画編集機能を備えた専用ソフトを標準でプリインストールしているものや、DVDやBlu-ray Discへの書き込み機能を搭載しているものも多い。

 そこで、この特集では、デジタルビデオカメラやデジカメで撮影した動画をパソコンで編集してみよう。編集した動画は、友人と共有するも良し、思い出として大切に取っておくも良し。楽しみ方がグッと広がるはずだ。