互換オフィスを選ぶ際には、マイクロソフトのOfficeとの互換性に加えて、それぞれのソフトが持つ独自機能にも注目したい。ひと口に独自機能と言っても、いくつかに分類できる。ここでは、(1)Officeにも同様の機能があるが働きにかなりの違いがあるもの、(2)Officeに同様の機能がないもの、(3)Officeより使い勝手の良いもの、(4)Office 2007で搭載された新機能を採用したもの、(5)Personal版のOfficeに付属していないソフト、の5種類に分けて代表的な機能を紹介しよう。

ひと味もふた味も異なる

 まずは(1)から。Office 2007ではようやくPDF出力機能が搭載された(初期バージョンではアドインとして組み込み、SP2には当初から組み込み)。しかし、編集中の文書をPDF形式で出力するだけで、セキュリティ設定ができないという欠点がある。

 今回紹介した互換オフィスはどれもPDF出力機能を持つだけでなく、一部の製品はコピーや印刷を禁止するセキュリティ設定も施せる(図11)。さらにStarSuiteやOpenOffice.orgに至っては、プラグインを組み込むことによって、既存のPDF文書内に文字や図形、スタンプなどの追加も可能だ(図12)。

●PDF作成時のセキュリティ設定でコピー/印刷を不可に
図11 KINGSOFT OfficeやStarSuiteなどはPDF出力時に文字列のコピーや印刷を許可しないなどのセキュリティ設定を行える
図11 KINGSOFT OfficeやStarSuiteなどはPDF出力時に文字列のコピーや印刷を許可しないなどのセキュリティ設定を行える
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●PDF文書内の文字を編集
図12 StarSuiteに拡張機能「PDF Import Extension」を組み込むと、PDF文書に文字や図形を追加できる。ジャングル版やOpenOffice.orgには同拡張機能が付属しないが、OpenOffice.orgのサイトからダウンロード可能
図12 StarSuiteに拡張機能「PDF Import Extension」を組み込むと、PDF文書に文字や図形を追加できる。ジャングル版やOpenOffice.orgには同拡張機能が付属しないが、OpenOffice.orgのサイトからダウンロード可能
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