「日経パソコン」は、全国の公立学校の情報化進展度を比較する「公立学校情報化ランキング」をまとめた。調査では、国の目標に対する「インフラ整備」「教員指導力」の達成度を基に、自治体の総合スコアと順位を算出した。

 小学校は北海道長沼町、中学校は愛媛県今治市、高等学校は茨城県がランキングの首位となった(小学校は5校以上、中学校は3校以上ある自治体での集計)。中学校でも2位に入った北海道長沼町は、人口約1万2000人の自治体。インフラ整備では、小学校、中学校ともに調査した4項目のすべてで100%の整備率となっている。愛媛県今治市(人口約17万3000人)も、インフラ整備の達成度が99.7%と高い。茨城県は、インフラ整備は79.4%にとどまっているものの、教員指導力が全都道府県で2番目の92.4%となっている。

 ランキング調査の結果、自治体の間で教育の情報化に関する大きな格差があることが判明した。例えば、小学校の教員指導力を都道府県単位で比較すると、首位の愛媛県が82.5%なのに対して、最下位の高知県は51.3%だった。教員指導力が高かった茨城県、愛媛県、沖縄県では、教育委員会が教員向けの研修やポータルサイトでの教育用コンテンツの提供などを実施している。

 ランキングの算出には、2008年3月時点での文部科学省の調査データを利用した。調査内容の詳細は、日経パソコン2009年8月10日号で紹介している。

(中野 淳、菅井 光浩=日経パソコン編集)


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