最近のパソコンのほとんどは1つの内蔵ハードディスクを、2つのドライブとして使えるように設定しています。これがCドライブとDドライブです。ここでは、CドライブとDドライブの役割を見ていきます。ハードディスクのどこにムダがたまるのかがわかれば、メンテナンスやDドライブの活用のコツがスッキリ理解できます。

CとDの役割が快適さのカギ

 まず「スタート」メニューから「マイコンピュータ」(Vistaは「コンピュータ」)を開いてみましょう。多くのパソコンには「~(C:)」と「~(D:)」があります(下図)。これがCドライブとDドライブを表し、それぞれ役割があります。

まずは「マイコンピュータ」を見てみよう

 Cドライブは、Windowsやソフト、WordやExcelなどで作ったファイルやデジカメ写真、メールなど、パソコンに入るファイルが保存されるようになっています。使っているだけで、自然とデータがどんどんたまる“運命”にあるのがCドライブです。

 Cドライブにデータがたまり続けると“ゴミ”が増え、空きも少なくなります。実は、Windowsが快適に動作するには、Cドライブがある程度以上空いていることが不可欠。空きが不足したりムダが残っていると、パソコンが遅くなったり、不調になったりする原因となります。

[画像のクリックで拡大表示]

 Dドライブを活用すると、こうしたCの“運命”を変えることができます。Dドライブは、本来はパソコンをリカバリーするときなど、Cドライブのデータを消さなくてはいけない場合に、ファイルの一時的な待避場所として用意されたものです。特に利用しない限り、Dドライブは空いたままなので[注]、これを使わない手はありません。

[注]テレビ機能を装備するパソコンのように、Cドライブの空きを保つために、録画した映像をDドライブに保存する製品もあります。
 
 

[画像のクリックで拡大表示]

 パソコンの仕組み上、DにWindowsは入れられませんが、Word、Excelのファイルや写真は、Dに保存して構いません。また、Cドライブとは異なり、DがいっぱいになってもWindowsは不調になりません。

 これから、Cドライブのムダをなくす3つのポイントを見ていきます。

CやDはどういうルールで決まっているの?

 「C」や「D」などドライブにアルファベットが付くのは、パソコンの歴史と関係があります。実はAやBドライブもあり、これらはフロッピーディスクです。パソコンが誕生した頃はフロッピーが主流だったためです。やがて内蔵ハードディスクに基本ソフトが入ると、これをCとしました。記憶装置が増えると、パソコンに取り付けた順にD以降のアルファベットが振られます。内蔵ハードディスクがCしかないと、CDドライブがDになるのはこのためです。