メールを送信する際や、自分が送信したメールに対する返信の引用部分などで、メールの本文が意図しないところで改行される場合があります。これは、メールソフトが備える「自動改行」の機能が働いているためです。もともとは、文章を改行することでメールを見やすくするために、備わっている機能です。

 自動改行は、メールを作成・送信する際に有効になります。送信する側のメールソフトで設定されているものなのです。自動改行はメールソフトによってその設定が違います。例えば、Outlook 2003の場合は、テキスト形式のメールにおいてのみ、有効になります。HTML形式やリッチテキスト形式の場合は自動改行は行われません。送信する際のメール形式は、初期設定がHTML形式なので、メールの形式をテキスト形式に変更した場合に有効になります。

 設定の方法は、下図の通りです。Outlook 2003では「ツール」→「オプション」で「メール形式」タブを開きます。「メッセージ形式」欄で「テキスト形式」を選ぶと、自動改行が有効になります。折り返しの文字数は、「インターネットメール形式」ボタンから「テキスト形式オプション」欄で設定できます。初期設定では半角で76文字になっていますが、半角30~132文字の間で設定が可能です。

メールソフトによっては、メールを送信する際に適当な場所で自動改行する。左の「Outlook 2003」は、テキスト形式でメールを作成すると、半角76文字目で自動的に改行する
メールソフトによっては、メールを送信する際に適当な場所で自動改行する。左の「Outlook 2003」は、テキスト形式でメールを作成すると、半角76文字目で自動的に改行する
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自動改行の設定は、Outlook 2003であれば、「ツール」→「オプション」で「メール形式」タブを選択。「インターネットメール形式」の「テキスト形式オプション」で自動改行する折り返しの文字数を半角30~132文字の間で設定できる。「テキスト形式」を選んだ場合、自動改行は必ず有効になり、無効にはできない
自動改行の設定は、Outlook 2003であれば、「ツール」→「オプション」で「メール形式」タブを選択。「インターネットメール形式」の「テキスト形式オプション」で自動改行する折り返しの文字数を半角30~132文字の間で設定できる。「テキスト形式」を選んだ場合、自動改行は必ず有効になり、無効にはできない
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 Outlook ExpressやWindowsメールにも自動改行の機能があります。これら2つでは、HTML形式、テキスト形式両方で自動改行が有効になります。Outlook 2003のテキスト形式のメールを含め、これらのソフトにおいて自動改行を行わない設定は、基本的にできません。

 ただし、Windowsメールと、Windows XP Service Pack2(SP2)以降のOutlook Express6の場合には、日本語でメールを作成する際この機能が働くことはほとんどありません。Outlook Express6やWindowsメールは、基本的に自動改行を半角76文字以降に出てくる半角空き部分で行うため、半角空きが少ない日本語の文章では自動改行される場面が少なくなったのです。また、文字コードがJISの場合などでは、半角空きがあっても自動改行を行いません。