確定申告で「青」や「白」と言えば申告方法の種類を意味する。以前は申告書の表紙が青かったためそう呼ばれるようになった青色申告には、白色申告にはない特典がある。今年こそは専用ソフトを利用し、青色申告に挑戦しよう!

 今回のテーマは、青色申告。「申告」と付くからには、確定申告に関係することは想像できるかもしれないが、その違いをきちんと説明できる人は意外と少ない。また、法人や個人事業者向けの制度なので、企業に勤める会社員だと、自分には無関係と思いがちだ。しかし、副業収入があったり、退職後の起業を考えていたりするなら、会社員であっても知っておきたい知識の一つだ。

 ここでは、青色申告の概要を説明するとともに、申告に必要な決算書の作り方を、専用ソフトを利用して具体的に見ていこう。

青色申告には申請が必要

 青色申告とは、確定申告の方法の一つ。“青色(あおいろ)”でなければ“白色(しろいろ)”になる。つまり、青色申告を利用しない通常の確定申告は、白色申告と呼ばれている。

 確定申告とは、1年間の収入から経費や控除額を差し引いた年間所得額を、国に対して申告する手続きを言う。だから、何らかの所得がある人は、原則として、全員が確定申告の対象者なのだ。ただし、源泉徴収と年末調整によって年間所得額を会社が申告してくれる会社員など、確定申告が不要な立場の人もいる。

 では、青色申告はどうすればできるのか。それには所轄税務署に「青色申告承認申請書」を提出し、承認を受ける。法人も同様だが、ここでは個人に限定して説明しよう。