2009年が明け、お正月気分もそろそろ終わる時期、忘れてはならないのが「確定申告」だ。サラリーマンなら去年のうちに年末調整が済んでいるが、例年、還付金の申告などで自ら確定申告をしている人も多いだろう。一方、個人事業主にとっては、2008年(平成20年)分の収支をまとめる大切な仕事である。

 確定申告の手続きは、専用の用紙に記入し、住民票がある地域の所轄税務署へ持参するのが基本だ。しかし、ふだんからネットを上手に使っている皆さんなら、「e-Tax」(イータックス)による電子申告に切り換えてはどうだろう。

 1~3月は、年度替わりに向けて、通常業務そのものも多忙な時期。その点、電子申告なら、忙しい日中に税務署へ出向いたり、長蛇の列に並んだりする必要がない上に、2009年3月16日までの期間限定ではあるが、税制面でのメリットもある。具体的には、「5000円の特別還付を受けられる」「添付書類の提出を省略できる」「還付金を早く受け取れる」といった嬉しいメリットだ(詳細は「電子申告のメリット」を参照)。

 そこでこの記事では、医療費控除などの還付金申告をするサラリーマンを主な対象として、電子申告に必要な準備や注意事項などをまとめた。

 すでに電子申告について知っている人は、今回の申告に向けた具体的な作業について記載した「事前準備はダンドリよく進めよう」から読み始めてもよいだろう。一方、電子申告が初めての人は、全体を通じて読むとよい。そうすれば、作業計画を立てたり、機器やパソコンの準備を効率よく進めたりできる。例えば、昨年度の電子申告の流れを画面で紹介した「体験&練習してみよう」では、電子申告の操作を擬似体験できる。この記事を参考に、連休などの週末を上手に利用して平日の作業負担を減らしながら、ぜひ電子申告をしてみよう。