ウィンドウズを最適化して「重さ」を解消

 「パソコンを買い替えるのはお金が掛かるし、ビスタは使いにくそうだ。手持ちのXPパソコンをまだまだ使い続けたい」──そう考えている人は多いに違いない。

 だが、長年パソコンを使っていると、XPの動きは確実に遅くなる。新品当時は軽快に動いていたはずなのに、一体なぜだろう。

 実はウィンドウズは、新たにソフトを組み込んだり、設定を追加するたびに、システムが肥大化し、重くなる欠点がある。ウィンドウズと一緒に起動し、背後で働く「常駐ソフト」が増えると、起動に時間が掛かり、普段の動きも鈍くなる。また、ソフトの登録情報や設定を管理する「レジストリ」の内容が膨大になると、トラブルを起こすような不適切なデータが増え、安定しなくなる。

 とはいえ「重くなるのは仕方ない…」とあきらめるのは早い。裏を返せば、これら“重さの原因”を取り除けば、XPを新品同様の状態に戻せるということ。CPUの性能などは変わっていないのだから、中身のメンテナンス次第で、軽快な動きを取り戻せる。

図1 ウィンドウズと一緒に起動して働き続ける常駐ソフトやドライバー。余計なものを削除すれば軽くなる(→45ページ)
図1 ウィンドウズと一緒に起動して働き続ける常駐ソフトやドライバー。余計なものを削除すれば軽くなる(→45ページ)
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図2 ソフトの登録情報を管理する「レジストリ」。データの矛盾や無駄を解消すると動作が安定する(→46ページ)
図2 ソフトの登録情報を管理する「レジストリ」。データの矛盾や無駄を解消すると動作が安定する(→46ページ)
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図3 重たいブラウザーやメールソフトも、設定を最適化すれば軽くなる。簡単に高速化するツールもある(→48ページ)
図3 重たいブラウザーやメールソフトも、設定を最適化すれば軽くなる。簡単に高速化するツールもある(→48ページ)
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 そこでXP編では、高速化に直結する“三大処方箋”を大公開する。まずは不要なソフトを削除したり、レジストリを整理して、ウィンドウズの重さを解消しよう(図1、図2)。次に、ブラウザーやメールソフトなど、ソフトをキビキビ動かす設定ワザや、便利ツールを紹介する(図3)。それでもダメなら、最後の手段は「リカバリー」。ハードディスク(HDD)の中身をパソコン購入時の状態に戻すもので、データのバックアップなど手間は掛かるが、効果は絶大だ(図4、図5)。

図4 パソコンには、Cドライブの中身を購入時の状態に戻すための「リカバリー用データ」が付属する。これを使えば、新品当時の快適な状態に戻せる(→52ページ)
図4 パソコンには、Cドライブの中身を購入時の状態に戻すための「リカバリー用データ」が付属する。これを使えば、新品当時の快適な状態に戻せる(→52ページ)
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図5 編集部のXPパソコンでは、ウィンドウズの中身を掃除しただけで起動時間が二五%短縮。リカバリーすると半分の時間で起動できた
図5 編集部のXPパソコンでは、ウィンドウズの中身を掃除しただけで起動時間が二五%短縮。リカバリーすると半分の時間で起動できた
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※本特集で紹介する高速化の手法は、お使いのパソコンの環境によって効果が異なります。また、掲載したフリーソフトによって発生した損失や障害について、ソフトの作者、著作権者および編集部は一切の責任を負いかねます。万一のトラブルに備え、大切なデータは事前にバックアップしておくことを強くお勧めします