使い勝手が激変! XPの操作性を取り戻せ

 ビスタのイライラの原因は大きく二つある。一つは、使い勝手が、XPから激変したこと。これは、作業効率を落とす要因になりかねない。もう一つは、動作の重さ。買ったばかりというのに、起動が遅く悩まされている人も多いだろう。ビスタ編では、二つのイライラの撃退法を見ていこう。

大幅に変わったフォルダ表示
ひと工夫で操作性を回復する

 まずは使いづらさの解消だ。ビスタになってフォルダ表示が一新し、フォルダ操作が思い通りにいかなくなった。

 最も変わったのは、「メニューバー」がなくなったこと。また、一つ上の階層にいける「上へ」ボタンや、画面左にフォルダの階層を表示させる「フォルダ」ボタンもない。アドレスバーからはパスも消えている(図1)。

図1 ビスタはXPと比べてフォルダ表示が大幅に変わった。メニューバーは表示されず(A)、1つ上の階層に移動する「上へ」ボタンやフォルダの階層表示もない(BC)。パスも表示されず、戸惑うばかりだ(D)
図1 ビスタはXPと比べてフォルダ表示が大幅に変わった。メニューバーは表示されず(A)、1つ上の階層に移動する「上へ」ボタンやフォルダの階層表示もない(BC)。パスも表示されず、戸惑うばかりだ(D)
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 文書や写真を管理する「マイドキュメント」のフォルダ構造も変わった。XPではこのフォルダ内に音楽用の「マイミュージック」、画像用の「マイピクチャ」、動画用の「マイビデオ」の三つがあり、一括管理していた。しかしビスタでは、「ドキュメント」「ミュージック」「ピクチャ」「ビデオ」の四つが対等になり、ユーザー名フォルダの下に置かれている(図2)。

図2 XPでは、「マイドキュメント」フォルダの中に「マイミュージック」などが並んでいたが、ビスタでは「マイ」が消え、「ドキュメント」「ミュージック」などが同じ階層になった
図2 XPでは、「マイドキュメント」フォルダの中に「マイミュージック」などが並んでいたが、ビスタでは「マイ」が消え、「ドキュメント」「ミュージック」などが同じ階層になった
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 このようにXPから操作性が大きく変わったビスタだが、設定を少し変えるだけで、XPのフォルダ表示に近づけることができる。

 まずは、フォルダの階層を表示させよう。画面左下の「フォルダ」と書かれたバーをクリックするだけで、階層表示が現れる(図3、図4)。上の階層へ移動するのも簡単。アドレスバーに表示されているフォルダ名をクリックすると、そこにジャンプする(図5、図6)。XPでは一つ上の階層にしか移動できなかったが、ビスタではアドレスバーに表示されてさえいれば、いくつ上の階層にもワンクリックでたどり着ける。

図3 XPでは「フォルダ」ボタンを押すと画面左にフォルダの階層が表示されたが、ビスタでは画面左下の「フォルダ」をクリックする
図3 XPでは「フォルダ」ボタンを押すと画面左にフォルダの階層が表示されたが、ビスタでは画面左下の「フォルダ」をクリックする
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図4 画面左にフォルダの階層が表示される。この中でフォルダをクリックすると、そこに移動できる
図4 画面左にフォルダの階層が表示される。この中でフォルダをクリックすると、そこに移動できる
図5 上の階層に移動するには、XPでは「上へ」ボタンを押した。ビスタではアドレスバーのフォルダ名をクリック。すると…(→図6)
図5 上の階層に移動するには、XPでは「上へ」ボタンを押した。ビスタではアドレスバーのフォルダ名をクリック。すると…(→図6)
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図6 一つ上のフォルダが表示される。ビスタは、何階層も上のフォルダにワンクリックで移動可能。この点はXPより進化している
図6 一つ上のフォルダが表示される。ビスタは、何階層も上のフォルダにワンクリックで移動可能。この点はXPより進化している