RAIDとは「redundantarray of inexpensivedisks」の略称です。複数台のハードディスク(以下HDD)を1台として扱うことで、高速化したりデータを保護したりする仕組みを指します。RAIDには複数の記録方式があり、それにより目的や保存できる記憶容量が異なってきます。一般的なパソコンでは「RAID 0(ストライピング)」や「RAID 1(ミラーリング)」がよく利用されます。

 このうち、データの高速化を目的とするのがRAID 0です。複数台のHDDに異なるデータを分散して記録することで読み書きが高速化します。半面、データが分散するのでHDDが1台でも壊れると読み出せなくなるというデメリットもあります。

 一方、データの保護を目的とするのがRAID 1です。こちらは複数台のHDDに同一のデータを記録して、データの冗長性を高めます。たとえ1台のHDDに障害が発生しても、別のHDDにデータが残っているのです。読み書きの速度は基本的にHDD単体で利用している場合と大差ありません。ただし、同じ内容が重複するので、利用できる記憶容量は全体の半分になります。

 現在カタログに載っているパソコンが採用するRAIDの記録方式は機種ごとに異なり、主に出荷時に設定されます。ユーザーが後から記録方式を変更できるパソコンもありますが、この場合はHDDを初期状態に戻す必要があります。RAID対応パソコンの購入を考えているのならば、記録方式もしっかりチェックしておきましょう。