買った直後はサクサクと動いていたパソコンが、長く使い続けているうちに、 いつしか起動も動作も「遅く」なり、だんだん「不安定」な状態になっていきます。 中にはときどき止まってしまったり、最悪の場合、そもそも起動しなくなったりということすらあります。 ここでは、こんなときにすぐ“効く”即効ワザから、根本治療や予防策に至るまで、まるごと紹介しましょう。

「遅い」「不安定」の原因は? “不調”を治す! 五つの対策

ソフトをインストールする、大量のデータを読み書きする、インターネットに接続する──そういった当たり前の使い方が、実は「遅い」「不安定」といったパソコンの不調を引き起こす原因となっているのです。ここでは、パソコンの調子が悪くなる主な原因と基本的な対策について紹介しましょう。

 ウィンドウズの起動が遅い、ソフトの動作が重い、途中で止まってしまう、ファイルが開けない、異音がする──。買ったときは快適に問題なく動いていたパソコンが、長年使っていると次第に調子が悪くなっていくものです。

 実はこういった不調の多くは、上のイラストで説明しているように、ソフトをインストールしたり、大量のデジカメ写真や音楽ファイルを保存・削除したり、インターネットに接続したりするなど、誰もがやっている当たり前の使い方によって引き起こされます。

 結果として、ハードディスク(HDD、 はみ出し用語)の空き容量が少なくなれば、ファイルが保存できなかったり、動作が不安定になったりします。また、ファイルの保存や削除を繰り返すと、HDD内のファイルがあちこちに分散して保存され、読み書きやソフトの起動が遅くなります。搭載しているメモリーの容量が十分でないと、動作が遅く、重くなります。このほか、ウイルスや本体の不調・故障が原因だったり、いくつかの要因が重なることで、パソコンの調子がどんどん悪くなっていくのです。

 こういった症状の多くは、ウィンドウズやソフトの機能を使ったり、設定を変更したりすることで、簡単に改善することができます。

 次ページからは、「1 不要なファイルを削除」「2 HDDを定期的に整備」「3 メモリーの空きを確保」「4 セキュリティを万全に」「5 本体の故障を予防」という五つのポイントごとに、パソコンの不調を解決する対策を紹介していきます。