うちだ・しんや:慶應義塾大学大学院理工学研究科卒。在学中からマジシャンとして活躍し、2007年から大手広告代理店勤務。コピーライター。2010年、iPadを使ったマジックの動画がYouTubeで話題に。国内メディアのほか、CNNなど海外メディアでも紹介され、世界各所で公演も行った。エンターテインメント分野におけるコンサルティングなども手掛ける。著書に「企画に年功序列は存在しない」(クロスメディア・パブリッシング)がある。(撮影:稲垣 純也)
うちだ・しんや:慶應義塾大学大学院理工学研究科卒。在学中からマジシャンとして活躍し、2007年から大手広告代理店勤務。コピーライター。2010年、iPadを使ったマジックの動画がYouTubeで話題に。国内メディアのほか、CNNなど海外メディアでも紹介され、世界各所で公演も行った。エンターテインメント分野におけるコンサルティングなども手掛ける。著書に「企画に年功序列は存在しない」(クロスメディア・パブリッシング)がある。(撮影:稲垣 純也)
[画像のクリックで拡大表示]

 iPadに映し出されたハトが、一瞬にして画面から飛び出し、手に乗る。手に持ったカードを、すっとiPadの画面の中に入れてしまう。マジックと分かっていても、目を疑う驚きがある。しかも、このパフォーマンスを昨年のiPad発売初日に、アップルストア銀座の前でやってしまったのだ。話題にならないはずがない。YouTubeにアップロードされた動画は、1日にして世界各地からアクセスが集中する人気コンテンツとなった。その後はテレビやイベントに引っ張りだこ──。

 iPadマジックで一躍有名になった内田伸哉氏。大学時代からプロマジシャンとして数多くの実演をこなしてきたが、現在の本業は広告代理店に勤めるコピーライターである。しかし、単なる趣味や余技でiPadマジックに取り組んだわけではない。

 「これは企画の力試し。どうやったら世界中から注目を集められるか。その方法を考えに考え、話題のデジタルツールとマジックを組み合わせたら話題になると気付いた」と言う。検索サイトで関心の高い言葉を探したところ、「iPad」と出た。日本語の壁を取り払うため、見た目で伝わるマジックにする。そして動画投稿サイトで全世界にアピールする。もくろみは見事に当たり、「発売前からiPad大のボール紙で練習を重ねた」努力が実った。

iPadが日本で発売された2010年5月28日、アップルストア銀座前でiPadを使ったマジックを披露。その動画をYouTubeにアップロードしたところ、メディアやSNSなどで評判が広がり、世界中からアクセスが集中した(上)。最近では映像とマジックを組み合わせたパフォーマンス(下左)や、 iPhoneで行うマジック(下右)など活動を広げ、その様子もYouTubeで紹介している
iPadが日本で発売された2010年5月28日、アップルストア銀座前でiPadを使ったマジックを披露。その動画をYouTubeにアップロードしたところ、メディアやSNSなどで評判が広がり、世界中からアクセスが集中した(上)。最近では映像とマジックを組み合わせたパフォーマンス(下左)や、 iPhoneで行うマジック(下右)など活動を広げ、その様子もYouTubeで紹介している
[画像のクリックで拡大表示]