「iPhoneography」──アップルのスマートフォン「iPhone」と、写真を意味する「photography」を組み合わせた言葉だ。フォトグラファー・三井公一氏は、その言葉が生まれる前からiPhoneをカメラとして使い込んできた先駆者の一人である。ブログで毎日公開する写真は、もうすぐ1000枚になろうとしている。iPhone写真の個展も既に2度、開催した。
もともと携帯機器もアップル製品も大好き。2007年、iPhoneが発表されたときに「これはすごい」と感嘆し、発売と同時に入手した。それまでも携帯電話で写真を撮り、写真共有サイトに公開していたが、この時以来、撮影機はiPhoneに変わった。
カメラとしてのiPhoneの良さは、シンプルさだという。「起動してシャッターを押すだけ。余分な機能が一切ないから、撮影に集中できる。豊富な画像アプリを使って、手軽に、かつ自在に味付けできるのもいい」。
オートフォーカスに対応したiPhone 3GSからはいっそう本格的に撮るようになり、すっかりのめり込んだ。今では仕事の半分をiPhoneでこなしている。「iPhoneはスナップ写真に最適。構えても怪しまれないしね。いいなと思う光景は必ず撮る」。