えぐち・かずみ:1999年に陸上自衛隊少年工科学校(現高等工科学校)に入校、自衛官となる。2003年に市ヶ谷駐屯地に配属され、各種システム部門などを担当する。 2009年3月から広報室にてインターネット担当となり、陸上自衛隊公式サイトの運営を手掛ける。YouTube、Ustream等の動画配信コンテンツを開設し、2010年、総合火力演習・自衛隊音楽まつり等のライブ配信を初めて行う。2011年3月には公式Twitterアカウントを開設し、5月現在、約13万人のフォロワーを集める。(撮影:稲垣 純也)
えぐち・かずみ:1999年に陸上自衛隊少年工科学校(現高等工科学校)に入校、自衛官となる。2003年に市ヶ谷駐屯地に配属され、各種システム部門などを担当する。 2009年3月から広報室にてインターネット担当となり、陸上自衛隊公式サイトの運営を手掛ける。YouTube、Ustream等の動画配信コンテンツを開設し、2010年、総合火力演習・自衛隊音楽まつり等のライブ配信を初めて行う。2011年3月には公式Twitterアカウントを開設し、5月現在、約13万人のフォロワーを集める。(撮影:稲垣 純也)
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 がれきの中での捜索活動、ヘリコプターの除染作業……。陸上自衛隊のWebサイトでは、テレビなどではなかなか目にできない、東日本大震災の救援活動の様子が多数掲載されている。このサイトの企画や運営を、たった一人で担うのが江口氏だ。

 「Webサイトの役割は、自衛隊の活動を国民に知ってもらい、理解や信頼を得ること。組織の性質上遠い存在に思われがちだが、その垣根を下げたい」。担当になった2年前から、デザインや配色、言葉の使い方に至るまで、サイトの中身を徹底的に見直した。そして2010年2月、全面リニューアルを実施した。

 「敬遠せず、気軽に何度も見てもらいたい」との思いから、新サイトにはオリジナルのキャラクターやゲームなどのお楽しみコンテンツをふんだんに盛り込んだ。YouTubeやTwitterなど、外部サービスも積極的に活用する。“お堅い”組織からすれば型破りの試みに思えるが、「目的をきちんと説明すれば、周囲からも理解してもらえる」。思い切ったリニューアルが功を奏し、アクセス数は2割弱ほど伸びた。

江口氏が一から作り上げた、陸上自衛隊のWebサイト。東日本大震災発生以降は、関連情報を積極的に公開している
江口氏が一から作り上げた、陸上自衛隊のWebサイト。東日本大震災発生以降は、関連情報を積極的に公開している
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