マイクロソフトの独壇場だったオフィスソフト市場に、異変が起きている。中国のソフトメーカー、キングソフトが発売する「オフィス2010スタンダード」が、販売本数ベースでオフィスソフト部門の首位に立った。これは、季節要因による一時的な現象か。それとも大きな地殻変動の前ぶれか。当事者に手応えを聞いた。
■5月のオフィスソフト部門のランキングで「キングソフト・オフィス2010スタンダードUSB起動版」が首位に立ちました。しかも、御社の製品がベストテンに4つもランクインしています(BCN調べ、図1)。
当社がオフィス互換ソフトを日本市場に投入してから、まだ3年しか経っていません。その短期間で、これほど幅広い支持を頂いたのは望外の喜びです。
そもそも私たちは「オフィスソフトでナンバーワンになろう」とか「マイクロソフトのシェアを奪取しよう」とか、そんな大それたことは考えていません。それよりも、マイクロソフト製品とは別の“もう1つの選択肢”を提供したい。それだけを考えて事業に取り組んできました。その姿勢が、お客様に評価されたのだと思います。